桜の種類は多く、今でもまだ咲いている種類もあります。八重桜(サトザクラ)はこれからですが、ここでは立派に咲き誇っていました。ヤマナシ、カリンの花も満開でした。ヤマルリソウの中にピンク色の花が咲いていました。今日の様子です。(人と無接触、無会話で、花とのみ会えた喜びを分かち合いました。)
(↑上の写真)左=園路より津久井湖を望む、中=コクサギ、右=アケビ
(↑上ノ写真)左=ナツトウダイ、中=マルバコンロンソウ、右=ホウチャクソウ
カリン(花梨、榠樝)はバラ科カリン属。原産は中国東部で日本への渡来時期は不明とのこと。秋の果実の香ばしい香りが楽しみです。昔、屋敷の表門には「カリン」(借りん=借りない)の木を植え「お金は借りません」の意志表示をし、裏門には「カシ」(貸し=貸す)の木を植え「お金は貸すほどあります」という意思表示をしたといわれます。そうすると花が赤いのは、借金まみれの赤を象徴し、そうはならじの意思表示をしているということでしょうか。江戸時代の洒落た庶民文化が感じられますね。
(↑上の写真)左=桜残花の間の城山、中=ヤマルリソウ、右=ピンクのヤマルリソウ
(↑上の写真)左=イカリソウ、中・右=ツルカノコソウ
(↑上の写真)左=カキドオシ、中=キランソウ、右=オオジシバリ
キランソウ(金襴草)はシソ科キランソウ属。別名は地獄の釜の蓋。昔、土葬して土をもった土饅頭によくキランソウが生え、その様子が、死者が蘇らないように土饅頭を抑えているように見えるというので地獄の釜の蓋と言われるようになった(菱山忠三郎先生説)ということです(一部翻案)。春のお彼岸の頃、墓参りに行くとこの草が生えているので印象深いです。日当たりのよい乾燥気味のところがお気に入りのようです。Web「季節の花300」によるとキランソウの「キ」は紫の古語、「らん」は藍色の意味で、花の色から名づけられ、また「金襴草」と書くのは、草むらに咲きひろがる様子が、「金襴(きらん)」の織物の切れはしのように見えるところから、とあります。
(↑上ノ写真)左=ケマルバスミレ、中=ナガバノスミレサイシン、右=ノジスミレ
(↑上ノ写真:シダ三選)左=ホソバカナワラビ、中=ウラジロ、右=ジュウモンジシダ
ウラジロ(裏白)はウラジロ科、常緑性。関東以西の暖かい地方の山中に生え、葉裏が白みを帯びているのでウラジロ(裏白)とのこと。ウラジロはいつも葉の色が変わらず、質もかたく、葉の姿もよいので、正月の鏡餅の間に挟めたり、注連縄に挟めたりなどしてめでたさを祝う飾りとして用いますね。左右に羽片を伸ばした枝分かれしたようなところには休止芽があった春先に芽を伸ばし、一段高めます。この時期にしか見られない様子を写真に撮ることができました。下葉はやがて枯れるとのことで、それで階段状に高くなっていく様子は見られないですね。