野楽力研究所

近くの自然で野楽力を高めましょう

東京薬用植物園・・・令和3年10月8日

  久し振りに薬用植物園を訪れました。今日の様子です。

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(↑上の写真)左=スギモリケイトウ、右=シオン

 スギモリケイトウはすごく目立つ花です。名前の由来は不明だそうです。ケイトウとつくのですぐ納得してしまいましたが、科としてはヒユ科の植物で属はケイトウ属。中の写真から学名などを調べてみました。アマランサスはヒユ科ヒユ属の総称、ハイブリディアスは異種の交配による雑種(いわゆるハイブリッド種)、var(ヴァール、ヴァリエタスの略)は変種、雑種ということで、パ二キュラータスはオイランソウの仲間のこと(アマランサスはヒユ科ヒユ属、クルエンタスはナデシコ科の仲間なので両者由来の交配種ということでしょう)

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(↑上の写真)左・中=ヤマホトトギス、右=ザクロ

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(↑上の写真)左=フジバカマ、中=ノゲイトウ、右=オオケタデ

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(↑上の写真)左=ワタ(綿花)、中=シュウメイギク、右=ヤマトリカブト

  シュウメイギク秋明菊)はキンポウゲ科イチリンソウ属。菊とつくのでキク科と思いきやキンポウゲ科です。中国原産で室町時代に中国に渡った修行僧が持ち帰ったものといわれます。花弁のように見えるのは萼片で本来の花弁は退化しているそうで、中央に多数密集しているのが雄しべと雌しべ。近縁のアネモネなどと同様、全草有毒のプロトアネモニンを含み、乳液に触れるとかぶれを引き起こすことがあるそうです。

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(↑上の写真)左=キバナアキギリ、中=ガマズミ、右=ウメモドキ

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(↑上の写真)左=タマスダレ、中=キチジョウソウ、右=タヌキマメ

 キチジョウソウ(吉祥草)はキジカクシ科キチジョウソウ属。関東以西、四国、九州の樹林内の木陰に生える常緑多年草。花は秋から晩秋に咲き、冬に赤い実(液果)をつけます。植えている家に吉事があると花開くという伝説により、吉祥草といわれるそうで、縁起の佳い花といわれます。庭にナンテン南天=難転)、吉祥草、オモト(万年青)を植えておくと一年中いいことだらけになるそうです。別名観音草ともいわれますが、ミズバショウの別称でもあるようでミズバショウを観音草というのは相応しいですが、吉祥草を観音草といのはイマイチの感じですね。

多摩地区街中自然観察・・・令和3年8月22日

 立っているだけで汗が吹き出てくるような真夏日が続き、その後は大気不安定の雨模様で、外出のチャンスを見逃しました。コロナ感染防止の為には良かったかのしれません。きょうは曇り空ということで暑さを避けて早朝に月一度の多摩地区街中の自然観察に出かけました。今日の様子です。

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(↑上の写真)左=街中の畑の風景、中=ゴンズイの実、右=ビヨウヤナギ

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(↑上の写真)どれもサルスベリ

 サルスベリ百日紅、猿滑)はミソハギサルスベリ属。中国原産の落葉高木。葉は通常2対互生(コクサギ型葉序)ですが、対生になることもあるということです。色の違う花もありますが、紅色が原種。花弁は、黄色い雄しべ、雌しべを取り巻く6枚の縮れた花弁です(中の写真)。花だけでも豪華ですが、まとまると写真のように絢爛という感じですね。漢名は百日紅ですが、夏の初めから終わりまで百日も紅い花が咲き続けるというので名づけられたそうです。小説の中でもよく取り上げられる花ですが、今日は、忘れてはいけない教訓を含んだ忘れられない事件の話題を取り上げたいと思います。学習院大学同級生、愛新覚羅慧生さん19歳と大久保武道さん20歳は天城山中八丁池畔のサルスベリの木の下、ピストルで無理心中をしました。昭和32年のことでした。慧生さんは清朝王朝のラストエンペラー満州国皇帝愛新覚羅溥儀氏の実弟溥傑氏の長女。世が世なら大変な身分の人でした。武道さんは青森の素封家とはいえ、愛新覚羅家には受け入れられなかったようです。悲しい結末ですが、いつの時代にもこういう話はあるもので、この教訓は忘れてはならないでしょう。

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(↑上の写真)左=タマスダレ、中=ホナガイヌビユ、右=クレオメセイヨウフウチョウソウ

 ホナガイヌビユ(穂長犬莧)はヒユ科ヒユ属。熱帯アメリカ原産の1年生帰化植物で世界中に分布している、ということです。今までは、すっかりイヌビユと思っていましたが、イヌビユの葉先は凹んでいますが、ホナガイヌビユは葉の先端が尖っています。イヌビユはくきが茶褐色になっている部分がりますが、このホナガイヌビユは全草青色です。ですから別名はアオビユ。ヒユに似ていますがイヌも食べない役立たない雑草というのでイヌビユと名づけられたようです。アオビユの名を標準和名として採用してあげたいですね。この草もよく見てあげると、他との区別を主張しているようです。見過ごすわけにはいかないと思いました。

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(↑上の写真)左=ノゲシ、中=オニノゲシ、右=シンテッポウユリ

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(↑上の写真)左=エノキグサ、中=ハキダメギク、右=ザクロソウ

 エノキグサ(榎草)はトウダイグサ科エノキグサ属。日本各地の道端や畑などに生える1年草。葉がエノキの葉に似ているので名づけられました。同じような命名の草にクワクサがあります。この2つは、区別がつきにくいのですが、この時季、雄花は穂状花序になり、雌花は苞葉に包まれるので、区別がつきます。トウモロコシの様に、エノキグサは茎頂に雄花をつけます。写真のようにトウモロコシのようにはなっていませんが、1本の棒のような雄しべ(穂状花序)をつけます。これがよく目立ちます。雌花は苞葉に包まれる形で3つの球形が鎮座しています。受粉し、種子を作り出すと苞葉が閉じ始めますが、それは、編み笠のようでもあり、アミガサソウとも言われることがあるそうです。ミニチュワのようによく工夫を凝らした草姿なので、感心してしまいます。ぜひ、観察してみてください。

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(↑上の写真)左=カヤツリグサ、中=メヒシバ、右=オヒシバ

 カヤツリグサ蚊帳吊草)はカヤツリグサ科カヤツリグサ属。本州、四国、九州に分布。田畑、荒れ地、草地に生える1年草、ということです。茎の断面は三角形で、茎を割き、両端をうまく引くと四角形ができます。それが蚊帳を吊った時のような格好になることから、子供たちが蚊帳吊草といって遊んだということです。のどかな時代でした。茎の断面が三角形だと植物としては、丈夫さと資材節約ができますが、水を角の隅々まで行き渡らせにくいということもあるようで、湿り気のある所に生えるということのようです。

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(↑上の写真)左=カラスウリ、中=ユウゲショウ、右=アベリア(ハナゾノツクバネウツギ)

 アベリアといわれるハナゾノツクバネウツギ(花園衝羽根空木)はスイカズラ科ツクバネウツギ属。ウィキペディアによると、アベリア(Abelia)とは、スイカズラ科ツクバネウツギ属(Abelia)に属する植物の総称、または、ツクバネウツギ属の常緑低木の交配種ということです。街路樹には、花のよく咲くこのアベリアが植栽されています。原種のツクバネウツギは、本州、四国、九州北部の日当たりのよい山地に生える落葉低木。高さ1~2m、葉は2~5cm。花は晩春、枝先に2個ずつ咲き、花冠は長さ3~4cmということですから、アベリアよりも花が一回り大きいようです。和名は、花弁が落ちた後に残っている5枚の萼片は輪状で羽根つきの羽根のようなのでツクバネ(衝羽根)、茎が中空なのでウツギ(空木)からきています。

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(↑上の写真)左=ラベンダー、中=ヤブガラシ、右=ヤブミョウガ



 

 

麦草峠野草園・・・令和3年8月5日

 八ヶ岳の北側、メルヘン街道の麦草峠にあるヒュッテが世話している野草園です。海抜2127mの清々しい高原。アサマフウロアキノキリンソウが一面に咲き誇っています。シャジクソウ、トンボソウ、アオヤギソウといったちょっと希少なものも見ることが出来ました。今日の様子です。

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(↑上の写真)左=麦草峠の標識、中=野草園の入口、右=ヒュッテの上に広がる夏空

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(↑上の写真)左=イブキジャコウソウ、中=アキノキリンソウ、右=イブキトラノオ

 イブキジャコウソウ(伊吹麝香草)はシソ科イブキジャコウソウ属。四国、沖縄を除く日本各地と北東アジアの温帯に分布し、山の日当たりのよい岩地、ときに平地や海岸の崖にも生える小低木ということです。草本と思ったのですが、よく見ると確かに木本、しかも常緑で冬を越すということです。滋賀県伊吹山に多く、麝香の芳香がするというので名づけられたそうです。葉茎が芳香を放つということですから地面に這いつくばって鼻を近づけるのですが、上手く嗅げていません。みなさんはどうでしょうか。なお、イブキトラノオのイブキも伊吹山のことです。

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(↑上の写真)左=キバナノヤマオダマキ、中と右=キンバイソウ

 キンバイソウ(金梅草)はキンポウゲ科キンバイソウ属。本州の中部地方から滋賀県伊吹山の山地に生える多年草。根生葉には長柄がありますが、茎につく葉は柄がありません。花弁のように見えるのは萼片が変化したもので5枚。中心部に集まっているものが花の本体で、黄色い一見雄しべのように見えるものが本来の花弁ということです。花は豪華絢爛でお花畑の中でも目立って鮮やかです。金の盃になみなみと酒を満たしたように感じます。ですから金梅草より金盃草の方が名前としてふさわしいように思いますが、どうでしょうか。

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(↑上の写真)左=アオヤギソウ、中=アオヤギソウの花、右=シュロソウの花

 アオヤギソウ(青柳草)はシュロソウ科シュロソウ属。中部以北の湿り気のある草原や林の中に生える根茎は有毒の多年草。青柳草の青柳とは、花色と葉状を青柳に見立てたものというのが通説のようですが、どうでしょうか?。アオヤギソウを含めて,シュロソウ、ホソバシュロソウ,タカネアオヤギソウなどのいわゆるシュロソウ属は、Web「撮れたてドットコム」によるとアオヤギソウを基本種にすべて同一種の中の変種と考えられているそうで、その境界は、はっきり区別できないそうです。なお、シュロソウ科のシュロソウとは、根元の葉鞘に棕櫚の毛のような繊維がついているので名づけられたということです。

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(↑上の写真)左=オトギリソウ、中=ウツボグサ、右=シロバナウツボグサ

 オトギリソウ弟切草)はオトギリソウ科オトギリソウ属。日本各地の山や野原に生え、変種の多い多年草ということです。弟切草の謂れとしては、松田修著「花の文化史」によると「昔、花山院の朝に晴頼(せいらい)と呼ぶ一人の鷹飼いがいた。そのわざ、まさに神に入るというほどで、もし鷹が傷を負うようなことがあると、秘かにどこからか草を取ってきてこれにつけた。すると不思議にもたちまちその傷は治る。人はその草の名を乞い問うたが、晴頼はこれを秘して決して人に教えなかった。ところが家にいる晴頼の弟が、こんな名薬を独り秘めておくべきではないと、秘かにこれを洩らした。晴頼は大いに憤ってついにこの弟を殺してしまった。これよりこの草を誰いうことなく弟切草と呼ぶようになったといい、弟切草の葉の黒点は弟を切った時の血潮が残ったものであるとも語っている」とあるのに基づいているようです。

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(↑上の写真)左=コバイケイソウ、中=シャジクソウ、右=ゴマナ

 シャジクソウ(車軸草)はマメ科シャジクソウ属。Web「山川草木図譜」によるとシャジクソウ属というのはツメクサの仲間で「シロツメクサ」「アカツメクサ」などの身近な雑草ですが、それらはみな外来の帰化植物で、日本在来種はこの「シャジクソウ」だけ、さらに分布は、北海道、宮城県群馬県、長野県のみに偏在している、ということです。ですから、なかなか見られませんでした。また、車軸草というので、葉は輪生しているものとばかり思っていましたが、5枚の小葉が半輪状についていて、上下の小葉を重ね合わせると輪状になるというものでした。淡い色が多い山野草の中で、紅色の花がとても鮮やかで目立ちます。花言葉は「澄ました壁際の貴婦人」ですね。

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(↑上の写真)左=ノハナショウブ、中と右=色違いのヒメシャジン

 ヒメシャジン(姫沙参)はキキョウ科ツリガネニンジン属。APG牧野植物図鑑によると本州中・北部の亜高山帯から高山帯下部に生える多年草というこで、偏在しているので一般的図鑑には載っていないことが多いです。シャジン(沙参)とは ツリガネニンジン(釣鐘人参)の慣用漢名で、生薬としては解熱剤などに用いられるようです。ヒメシャジンは、ツリガネニンジンにくらべ花茎が高くならないので姫といわれるのでしょうか。雌しべの花柱が花冠の外にとび出ているところは、似ています。俯き加減に足下に咲いているところは、とても可愛らしいです。花言葉「控え目」を贈ります。

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(↑上の写真)左=ノアザミ、中=ハナチダケサシ、右=ハクサンフウロ

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(↑上の写真)左=茶臼山を遠望するお花畑に広がる夏空、中=ワレモコウ、右=マルバダケブキ

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(↑上の写真)左=シモツケソウ、中=シモツケ、右=タカネナデシコ

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(↑上の写真)左=トンボソウ、中=ネバリノギラン、右=ヤマホタルブクロ

 ネバリノギラン(粘芒蘭)はユリ科でしたがAPG新分類でキンコウカ科ソクシンラン属。北海道から九州に生える多年草。写真のように花茎には小型の葉がつき、総状花序の花をつけます。花には披針形の苞があり、それが突き出ているのが特徴で、花はいつまで待っても完全には開かないそうです。花茎に触るとネバネバした粘液が出ていて、粘つきます。似た花にノギランがありますが、これは粘つかないので両者の区別点になります。

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(↑上の写真)左=ヤマハハコ、中=ウスユキソウ、右=(参考)スイスアルプスのエーデルワイス(白馬五竜高山植物園にて)

 

白馬五竜高山植物園・・・令和3年8月3日

 白馬五竜高山植物園は北アルプス南端に位置しています。駐車場の「とおみ駅」からテレキャビンで8分、1515mの山頂「アルプス平駅」に到着すると、目の前に高山植物のお花畑が広がっています。この時季、たくさんの高山植物が花を咲かせて出迎えてくれます。今日の様子です。

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(↑上の写真)左=とおみ駅、中=テレキャビンからの眺め、右=アルプス平駅前のお花畑

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(↑上の写真)左=お花畑、中=ヤナギラン群落、右=ヤナギランの花

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(↑上の写真)左=カライトソウ、中=カライトソウ群落、右=ヤマジノホトトギス

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(↑上の写真)左=シナノナデシコ、中と右=色違いのタカネナデシコ

 シナノナデシコ信濃撫子)はナデシコナデシコ属。信州(信濃)を中心に中部地方の山地の高原や河原などの礫地に生える多年草。ここ高山植物園の説明板によると「国内でも長野県内に多く長野県のものが基準標本とされる日本固有の種です。学名にもシナノがついています。可愛い姿ながらも、石の多いところに生育する強い植物でもあります」ということです。因みに学名は「Dianthus shinanensis」。この花の名前を知るまでは、園芸種の中国原産の茎の先に花がたくさんつくナデシコの仲間のセキチクのようなので、すっかり「支那ナデシコ」と思っていました。日本固有種なんですね。

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(↑上の写真)左=シモツケソウ群落、中=シモツケソウ、右=タテヤマウツボグサ

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(↑上の写真)左=キンコウカ、中=コマクサ、右=ハクサンフウロ

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(↑上の写真)ハンショウヅルの左=花、中=花の内部、右=実

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(↑上の写真)左=コオニユリ、中と右=色違いのヤマホタルブクロ

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(↑上の写真)左=ヒメシャジン、中=ミヤマママコナ、右=マツムシソウ

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(↑上の写真)左=カワミドリ、中=チングルマ、右=ヤマルリトラノオ

 ヤマルリトラノオ(山瑠璃虎尾)は、今まではゴマノハグサ科クワガタソウ属でしたが、APG新分類ではオオバコ科クワガタソウ属になっています。Web「花図鑑」によると、本州の東北地方から近畿地方日本海側に分布し、山地から亜高山の草地に生える日本固有の多年草ということです。白馬五竜日本海側に属し、ここでは植栽されたものですが、土地があっているようで生き生き育っています。近くにクガイソウの群落があり、はじめクガイソウと思っていましたが、どう見ても花穂がたくさんついており、葉も輪生していないので、クガイソウではないようだと思い、作業の方に訊いてみました。「ヤマ・ルリ・トラノオ」ということでした。トラノオの仲間はサクラソウ科、クガイソウの仲間はオオバコ科。ここのヤマルリトラノオトラノオとつきますがオオバコ科。分類はややこしいですが、立派な草姿でした。

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(↑上の写真)左=お花畑奥の地蔵ケルン、中と右=ヨツバヒヨドリ

霧ヶ峰八島湿原・・・令和3年7月23日

 八島湿原を一周して、自然の観察をしました。約2時間ですが、花に囲まれての時間を過ごすことが出来ました。今日の様子です。

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(↑上の写真)左=八島湿原入口、中=ニッコウキスゲ、右=ノハナショウブ

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(↑上の写真)左と中=ノアザミ、右=ノハラアザミ

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(↑上の写真)左=タチフウロ、中=ハナチダケサシ、右=エゾナデシコ

 タチフウロ立風露)はフウロソウ科フウロソウ属。中部地方、四国、九州に分布し、日当たりのよい山地などに生える多年草ということです。ハクサンフウロと似ていますが、タチフウロは花弁にある3本の紅色の筋が一本線であるのに対して、ハクサンフウロは筋の先が枝分かれしています。また、タチフウロは花後小花柄は曲がり、蒴果を直立するのが特徴のようです。牧野富太郎博士は、フウロ(風露)の意味は不明、としています。インターネットで調べると「農地で、周囲が木で囲まれている草刈場を『ふうろ野』と呼びます。フウロソウは、『ふうろ野』に生える草という意味からきている」そうです。また、「フウロ風炉)は茶席で湯を沸かす風炉と同じで、四辺のうち火入れをする一辺が開いているもの」だそうです。茶席では風炉はフロと呼ぶようですし、風炉は丸い形になっています。この三方を囲まれた風炉野に生えていた風炉草がいつしか「風露草」になったというのが語源説のようです。回りくどい話でしたが、どうですか。

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(↑上の写真)左と中=シモツケソウ、右=オニシモツケ

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(↑上の写真)左=オオカサモチ、中=シシウド、右=ヤナギラン

 オオカサモチ(大傘持)はセリ科オオカサモチ属。本州中部以北の山地に生える多年草。この花を知るまではシシウドとばかり思っていましたが、草姿がどうも同じようではないなと気づきだした時にオオカサモチと知って、それ以来、遠目にも区別がつくようになりました。オオカサモチは大傘持で、僧侶が練り歩くときにその僧侶にお付きの者が大きな傘を捧げますが、その大きな傘を擬えたもののようです。そう思ってみると、真ん中の平らな花穂が何となく大傘のように見えてきます。シシウドとは見間違えることがなくなりました。どうでしょうか。

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(↑上の写真)左=湿原の風景、中=イブキトラノオ、右=ワレモコウ 

 ワレモコウ(吾亦紅・吾木香・割木瓜)はバラ科ワレモコウ属。日本各地に広く分布する山野の草原に生える多年草。ワレモコウが草原にすっと首筋を伸ばして咲いている姿は「吾もまた紅よ」と主張しているようですね。志賀直哉著「暗夜行路」に主人公謙作が妻直子を置いて、独り大山に登って見たワレモコウの咲く広々とした草原は、謙作の心を長い暗夜から救い出し、晴れやかな精神に浄化してくれるようでしたね。妻直子とのわだかまりも消えてしまいました。「われもこう、そのほか名を知らぬ菊科の美しい花などの咲き乱れている高原の細い道を急がず登って行った。放牧の牛や馬が、草を食うのをやめ、立ってこっちを眺めていた。ところどころに大きな松の木があり、高い枝で蝉が力いっぱい鳴いていた。空気が済んで山の気は感ぜられたが、登りゆえになかなか暑かった。そして背後に遥か海が見えだすと、所々で一服しながら行った。」この登山で熱を出した謙作を直子は見舞って「とにかく、自分はこの人と離れず『どこまでもこの人について行くのだ 』というような事をしきりに思いつづけた。」(最後の一行)のでしたね。

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(↑上の写真)左=ホソバノキリンソウ、中=タカトウダイ、右=ウツボグサ 

 ホソバノキリンソウ(細葉黄輪草・麒麟草)はベンケイソウ科キリンソウ属。『牧野新日本植物図鑑』によると、北海道及び本州の草むらの中に生える多年生草本ということです。ベンケイソウに比べ、花が密に咲き、葉は狭く、鋸歯が尖っているので区別される、また、和名は、細葉の「麒麟草」である、とあります。Web:図鑑netモバイルブログでは「本来は、麒麟草ではなく、黄輪草だった」説をとっています。キリンソウの花は、黄色いです。その花が、植物体のてっぺんに、輪状に付きます。だから「黄輪草」と呼んでいたのが、のちに、「麒麟草」に取り違えられた、というのです。野楽力研究所としてはこの説を支持したいです。みなさんはどうでしょうか。

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(↑上の写真)左=イタチササゲ、中=カラマツソウ、右=カワラマツバ

 イタチササゲ(鼬豇豆マメ科レンリソウ属。日当たりのよい山地に生える多年草。牧野植物図鑑によると「鼬豇豆のイタチ(鼬)は、黄色の花が後に褐色に変わるので、イタチの毛の色が黄赤色であるのに、なぞらえたものであろう」ということで、多くの図鑑がこの説に従っています。また、牧野植物図鑑のササゲの項に、「ササゲは捧げるという意味で、はじめ豆果が上を向くものにつけられた名であるという」と、伝聞で書かれています。

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(↑上の写真)左=キバナノヤマオダマキ、中=コバノギボウシ、右=クガイソウ

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(↑上の写真)左=湿原一周路の道、中=フタバハギ、右=クサフジ

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(↑上の写真)左=キンバイソウ、中=ノコギリソウ、右=ミツモトソウ

 ミツモトソウ水元草・水源草)はバラ科キジムシロ属。北海道、本州、九州に分布し、山地の谷沿い、水辺、湿った林縁などに生育する多年草ということです。キジムシロ、ヘビイチゴなど春に咲く黄色い花によく似ていますが、ミツモトソウは山地に夏に見られることで区別できそうです。ミツモトソウは、はじめ、三葉が茎についている草ということで「三元草」かと思っていましたが、湿地など湿ったところに生えているので、語源は、水源または水元(いずれもミズモト)、即ちミズモトソウが訛ってミツモトソウになったという説が有力のようです。如何でしょうか。

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(↑上の写真)左=ノリウツギ、中=オオバノダイコンソウ、右=夏空の広がる湿原


 

車山高原(車山肩)・・・令和3年7月23日

 八島湿原へ向かう途中、ビーナスラインの車山肩周辺を自然観察しました。以前は周囲一帯はニッコウキスゲの黄色い花で埋め尽くされていたということです。ところが鹿の食害でニッコウキスゲが姿を消してしまったそうです。復活させるべく電気柵を設けて保護し始めましたので、電気柵の中ではニッコウキスゲが復活し始めました。しかし、鹿同様、人間も電気柵に近寄れず、遠望するしかありません。自然との共生の難しさを感じるところですね。今日の様子です。

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(↑上の写真)左=車山高原、中=ニッコウキスゲ、右=ウスユキソウ

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(↑上の写真)左=ネバリノギラン、中=キバナノヤマオダマキ、右=タチフウロ

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(↑上の写真)左=ノコギリソウ、中=ヒヨドリバナ、右=ヨツバヒヨドリ

 

つどいの里・・・令和3年7月23日

 霧ヶ峰を訪れる途中、大門街道沿いにある「つどいの里」八ヶ岳自然園(植物園)を訪れました。ここは山野草店が裏山を植物園にして開放しているものです。ほとんど知られていないようで、訪れる人は少ないようですが、自然の中で育っている山野草を観察することが出来ます。帰りには、園芸種を含め、山野草を購入することも出来ます。

今日の様子です。 

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 (↑上の写真)左=入口(山野草店の奥にあります)、中=シキンカラマツ、右=フシグロセンノウ

 シキンカラマツ(紫錦唐松)は、キンポウゲ科カラマツソウ属。APG牧野植物図鑑によると福島・群馬・長野県に生える多年草ということですが、他の資料によると「北関東や長野県の山地に生える多年草で、福島県茨城県では絶滅危惧種、長野県では準絶滅危惧種になっているとのことです。紫色の花弁のように見えるのは萼片で、その紫色と雄しべの黄色のコントラストが上品で美しいということで「紫錦」と言われるとのことです。「唐松」の名はカラマツソウ属でもありカラマツソウと同じような葉の形をしているからです。この地方限定で、この時期にしか花に出会いませんので、貴重な機会でした。

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(↑上の写真)左=キレンゲショウマ、中=キキョウ、右=キオン

 キレンゲショウマ(黄蓮華升麻)はアジサイ科キレンゲショウマ属。日本の固有種で宮崎県市房山を南限とする希産植物の一つということです。宮尾登美子著『天涯の花』に天蓋の花として出てきます。「先達さんが滝に打たれて行をする行場があるんじゃ。キレンゲショウマはその行場の辺りにしか咲かん。それもちょうど今頃だけじゃ。行ってみるか」と(山小屋の)典夫は先に立った「口では言えん。一度見たら忘れられん。きよみ(浄身=珠子)ちゃんみたいじゃ」。・・・それは木々の茂みの下、それは見事な花の群落、見渡す限り黄の点々は拡がり、それはおぐらい木漏れ陽を浴びて、まるで一つ一つの花が、月光のように澄み、清らかに輝いて見えた。茎の高さは1mほど、葉はたっぷりと大きく幅は20㎝はあろうかと思えるが、その立派な葉を従えるように、爽やかな月光の花は廩、として気高い。そっと指を添えて花を仰向かせてみると、全開はしないのかどれもらっぱ状の姿で、厚ぼったい花びらはねじれてらせん形に朱色の芯を包んでいる。・・・花は、お月様が地に降りてきて宿っているような淡く輝いた黄、葉は大人のてのひらのようなパルマータ、それにしてもなんと美しい、と珠子はすっかり魅せられ、我を忘れてその場に立ち尽くした」と。

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(↑上の写真)左=イタチササゲ、中=オタネニンジン、右=ヤマユリ

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(↑上の写真)左=ソバナ、中=シデシャジン、右=ツリガネニンジン

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(↑上の写真)左=メタカラコウ、中=ヤマホタルブクロ、右=ヤブカンゾウ

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(↑上の写真)左=ウバユリ、中=オカトラノオ、右=オミナエシ

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(↑上の写真)左=タカネナデシコ、中=チダケサシ、右=ヒヨドリバナ