野楽力研究所

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神奈川県立東高根森林公園・・・令和元年10月10日

 南武線武蔵溝ノ口駅から南東方向へバス10分。ここの水辺にワスレナグサ、ツリフネソウが咲いています。カリガネソウが満開に近く、オオハンゲが一株咲いていました。

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(上の写真)左=園内ビューポイントのモニュメント、中=ワスレナグサ、右=カラスノゴマ

 ワスレナグサ(勿忘草)はムラサキ科。この花を恋人に採ってあげようとしてドナウ川に流された青年が、最後に「私を忘れないで」と恋人に言ったというので名づけられたそうです。日本ではシオン(紫菀)が勿忘草で、ノカンゾウ(野萱草)がワスレグサ(忘れ草・忘憂草)とされています。兄は父母の墓にノカンゾウを植え、仕事にかまけて墓参りを忘れたが、弟はシオンを植えて、墓参りを忘れず欠かさなかった。ある日弟の夢枕に鬼が現われ、弟が墓参りを忘れず続けたことを褒め、弟に災難を避け、いい事に巡り合える力を授けてくれた。弟は、それ以後、災難に遭わず、豊かな生活ができるようになったという。忘れたくない人は忘れな草の紫苑を植え、忘れたい憂いのある人は忘れ草の野萱草を植えて、いつも見るべきであると今昔物語の作者は言っています。

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(上の写真)左=ツリフネソウ、中=キツリフネ、右=オオハンゲ

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(上の写真)左=ハッカ、中=キバナアキギリ、右=カシワバハグマ

 キバナアキギリ(黄花秋桐)は、シソ科アキギリ属、学名「Salvia nipponica」。学名にもあるようにサルビアの仲間です。花の形がサルビアに似ていますが日本の在来種です。葉の形が矛型なので、春先に変わった葉の草があるなあと花を楽しみにしていたものです。ようやく花をつけてくれましたので、この葉がキバナアキギリかと思いました。どの解説書にも葉が桐に似ているから名づけられたと書いてありますが、どう見ても桐の葉には見えません。しかし、花も葉も桐に似ているんですよ、と言われると「当たらずと雖も遠からず」かなと妥協してしまいます。

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(上の写真)左=イヌショウマ、中=ヒガンバナ、右=トリカブト

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(上の写真)左=ヒヨドリバナ、中=カリガネソウ、右=アサマフウロ

  カリガネソウ(雁草)=クマツヅラ科→新分類でシソ科カリガネソウ属。別名:ホカケソウ(帆掛草)。日本、朝鮮、中国に自生する多年草。花形が雁の飛んでいる形に似ているので名づけた名前ということです。雄しべ4本と花柱1本が外に飛び出る変わった形の花で、初めて見た時には、とても不思議な花を見た感じでした。昭和記念公園、都立薬草園にもたくさんあります。

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(上の写真)左=タイアザミ、中=アズマヤマアザミ、右=ユウガギグ