野楽力研究所

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国立博物館庭園・・・令和6年1月5日

 国立博物館で展示を鑑賞後、庭園で自然観察をしました。博物館の裏には手入れされた立派な日本庭園があります。訪れる人は多くはありませんでした。自然観察散策後、応挙館茶館で抹茶を一服いただきました。古い建物ですが、円山応挙の襖絵があり、欄間は意匠を凝らされ、見応えがありました。今日の様子です。

(↑上の写真)左=国立博物館正面、中と左=正面入り口を飾る真生流家元山根由美氏の生け花

(↑上の写真)左=庭園入口を示す案内板、中=日本庭園の様子、右=応挙館茶館

(↑上の写真)左=キミノセンリョウ(黄味の千両)、中と右=センリョウ(千両)

 センリョウ(千両)はセンリョウ科センリョウ属。『APG牧野植物図鑑』によると「中部地方以西から琉球列島、朝鮮半島南部、台湾、中国、インド、マレー半島の暖帯から熱帯に分布。山林の樹木下に生える常緑小低木」とあります。中部地方以西に生える、とありますが、それは自然のもので、東京などの家の庭などで目にするのは人が植えたものなので自然の分布域に入らないということでしょう。世界的には珍しい植物のようで湯浅浩史著『花おりおり』によると「身近で、赤い実に目を奪われがちだが、植物学上は変わりもの。茎の内部の維管束は、裸子植物と同じ原始的な仮導管である。果実の横っ腹にある小点は、一本だけの雄しべの痕跡。海外では珍しい植物で、一時ワシントン条約に指定されたほど。名は葉が蓼(たで)、実が仙物を思わせる仙蓼果(せんりょうか)に由来する」とあります。

(↑上の写真)左と中=応挙の襖絵、右=意匠を凝らした欄間