野楽力研究所

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都立野川公園・・・令和5年10月1日

 都立野川公園は、野川の南に広がる約40ha(東京ドーム8,5個分)の公園で、そのほとんどが広っぱとなっており、お子さん連れのご家族には持って来いの場所です。その為、自然の部分は、少なく、自然は野川の北側の自然観察園に集約されています。少なくなっています。今日の様子です。<交通に不便ですが、京王バス(調布ー武蔵小金井)、小田急バス(武蔵境ー武蔵小金井)ともに「野川公園一之橋」下車>

(↑上の写真)左=野川公園管理棟、中・右=広々とした広場

(↑上の写真)左=シマスズメノヒエ(島雀の稗)、中=メヒシバ(雌日芝)、右=エノコログサ(狗尾草)  

 シマスズメノヒエ(島雀の稗)はイネ科スズメノヒエ属。『ウィキペディア』によれば「南アメリカ原産の現在の日本ではごく普通に見られる多年生草本。踏みつけに強く、牧草としてもよく利用される。この類では大きくなる方で、穂に毛が多いのが特徴となっている。和名は、日本では小笠原諸島で最初に発見されたためとの説と、果実に縞があるためとの説がある」とあります。(APG牧野植物図鑑)によると元来「スズメノヒエは、本州から琉球列島、朝鮮、中国の温帯、暖帯にあるもので、スズメノヒエとは、頴果を雀の食べる稗に擬えたもの」とあります。もともとあったスズメノヒエに似たものが小笠原で発見されたので「島雀の稗」、また、頴果に縞があるので「縞雀の稗」。情報の伝わり方としては「縞雀の稗」の方が似つかわしいと思いますが、どうでしょうか。(野山耕註:頴果とは米粒のような実のこと)

(↑上の写真)左=チヂミザサ(縮み笹)、中=ツユクサ(露草)、右=イヌタデ(犬蓼)(アカマンマ)

 チヂミザサ(縮み笹)はイネ科チヂミザサ属。『APG牧野植物図鑑』によると「ヨーロッパ、アジアの温帯から亜熱帯に分布。山野の樹下に生える多年草」という。葉の縁が波打っているのが特徴で、すぐ見分けがつきます。足もとにちょっと生えている時は、葉の様子が可愛らしい植物なので油断して、蔓延らせると手のつけようがなくなってしまいます。多年草なので冬も越します。冬の間は、それでも増えないので油断してしまいますが、初夏から秋にかけて生きよいよく茎をのばし始めます。茎の節々から根を出して茎を地面に固定しますので、完全に除草しきれません。初秋に花(穂)をつけますが、イネ科なので地味です。実の芒は粘液を出し、衣服などに絡みつくいわゆる引っ付き虫です。取り除くのに苦労します。人にとっていいところは一つもないようですが、木の影の地面を這って、必死に地面にしがみついている様子はけなげですね。

(↑上の写真)左=キツネノマゴ(狐の孫)、中=赤花のヒガンバナ彼岸花)、右=ワルナスビ(悪茄)

(↑上の写真)左=アレチヌスビトハギ(荒地盗人萩)、中=チカラシバ(力芝)、右=センボンヤリ(千本槍)

(↑上の写真)左=赤花のゲンノショウコ(現の証拠)、中=エノキグサ(榎草)、右=1年目のクヌギ(椚)の実(中央の枝のキノコのような形のもの)