野楽力研究所

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東京多摩地区街中自然観察・・・令和5年4月17・18日

 ここ数日の好天気と高温で街中では各種園芸品種を中心に色とりどりの花が咲き乱れてきました。どんな花が咲いているか、二日に亘って観察しました。今回の草や木々の花の様子です。

(↑上の写真)左=新興住宅と農地の様子、中=白花モッコウバラ(木香薔薇)、右=黄花モッコウバラ(木香薔薇)

 モッコウバラ(木香薔薇)はバラ科バラ属。中国原産といわれる蔓状低木。江戸時代中頃享保年間に渡来という古くから日本で愛好されていた刺のないバラ。白花は甘い香りを振りまいていて、すぐに気づきます。黄花は残念ながら香りがありませんが、遠くからもよく分かる豪華さがありますね。結構街中にたくさんあることに今回気づきました。

(↑上の写真)左=ナニワイバラ(難波茨・浪花茨)、中=ヒルザキツキミソウ(昼咲月見草)、右=ユウゲショウ(夕化粧)

(↑上の写真)左=ヒメウツギ(姫空木)、中=コデマリ(小手鞠)、右=ゼニアオイ(銭葵)

 ゼニアオイ(銭葵)はアオイ科ゼニアオイ属。ヨーロッパ原産で、古くから日本に渡来して人家に植栽されている越年草という。葉は円形で縁が浅く切れ込んでいるのが特徴。銭葵の名前の由来は花の形が銭(一文銭)に似ているからという説を唱える人がいますが、どう見てもそうは見えません。一文銭を紐で通した一文銭通しのように花が重なって茎の周りに咲いている状態を表現したものに違いないと野楽力研究所では思いますが、どうでしょうか。

(↑上の写真)左=ネモフィラ、中=イモカタバミ(芋片喰)、右=ニワゼキショウ(庭石菖蒲) 

 ネモフィラムラサキ科ネモフィラ属。北アメリカ原産の一年草ネモフィラ国営ひたち海浜公園の「みはらしの丘」が、この時季、青く染め上げられて、有名になり一世を風靡しました。海浜公園では11月に種まきをして育てているとのことです。今年は東京多摩地区の街中でも庭に植えている家庭が多くなり、あちらこちらでネモフィラが散見されました。数年後には多摩地区もネモフィラの青で埋め尽くされるでしょうか。

(↑上の写真)左=シラン(紫蘭)、中=イチハツ(一初、一八、鳶尾草)、右=テッセン(鉄線)=クレマチス

 イチハツ(一初)はアヤメ科アヤメ属。(熊本大学薬学部Web)のよると「中国中南部からミャンマー北部の原産で,日本にはかなり古い時代に渡来し,現在は観賞用などに栽培される多年草」とあります。また、(APG牧野植物図鑑)によると「中国原産の植物で、古く室町時代に渡来し、観賞用として栽培されてきた。花径は葉の間から出て1~2分枝し、各枝先の2苞内の2~3個の蕾が順に開く。花は径10cm位。和名はこの仲間の中で最も早く花が開くので一番お初に開くからだというが確かではない」とあります。なかなか豪華な花で見栄えがありますね。

(↑上の写真)左=コロニア・バレンティナ・バリエガータ、中=ムラサキツユクサ(紫露草)、右=ナガミヒナゲシ(長実雛芥子、雛罌粟)

(↑上の写真)左=コバノタツナミソウ(小葉立浪草)、中と右=オダマキ苧環)の園芸種

(↑上の写真)左=ツタバウンラン(蔦葉鄆闌)、中=アジュガ、右=ジシバリ(地縛り)

(↑上の写真)左=キンラン(金襴)、中=チゴユリ(稚児百合)、右=アメリカフウロ(亜米利加風露)

(↑上の写真)左=ミヤコワスレ(都忘れ)、中=マメグンバイナズナ(豆軍配薺)、右=ホトケノザ(仏の座)