東京地方はこの数日急に気温が上がりました。夜分驟雨があり、夜明けは生暖かい空気に包まれ、すっかり春到来を感じる陽気となりました。その陽気に誘われて、ここ片倉城跡公園を訪れました。しかし、この数日、気温が高くなったとは言え、そう急には春は進まないようです。カタクリは殆どが葉だけで、わずかに蕾を持ったものが数株、花が開いたものが2株だけでした。その中でアズマイチゲ、スハマソウが花を開いて春を感じさせてくれています。カタクリを見に訪れるのは、もう少し後にした方がいいようです。今日の様子です。
(↓彫刻のひろばの様子)
(↓アズマイチゲの様子)
(↑上の写真)いずれも紫色のスハマソウ
(↑上の写真)いずれもスハマソウ 左=白色、中=紅色、右=スハマソウ群落
スハマソウ(州浜草)はキンポウゲ科スハマソウ属。「APG牧野植物図鑑スタンダード版」によると本州と四国の山地の樹陰などに生える多年草。葉は根生し束生、冬も枯れない。新葉は花後に展開する。花の花びらのように見えるものは萼片で、数は6~8枚、白色や紅色、紫色を帯びる。従って、花弁(花びら)はない、ということです。和名の州浜草は葉形が州浜に似ていることに基づきます。この形を家紋にして「州浜紋」といい、常陸の小田家をはじめ太平洋側の武将に使われたという。従って、スハマソウは太平洋側に多く、富山県など北陸地方では、葉が州浜のように丸みを帯びず、三角形に尖った形のミスミソウ(三角草)が多いようです。ミスミソウもスハマソウ属なので、スハマソウの変種もしくは亜種と考えられるようです。
(↑上の写真)いずれもカタクリ 左=開花、中=蕾、右=群落
(↑上の写真)左=バイモ、中=オオイヌノフグリ、右=冬眠から目覚めたヒキガエル
(↑上の写真)いずれも園内の様子 左=奥の沢、中=二の丸広場、右=片倉沢