野楽力研究所

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武蔵国分寺万葉植物園・武蔵国分寺公園・・・令和3年11月26日

 武蔵国分寺万葉植物園と隣接の武蔵国分寺公園を訪ねました。万葉植物園は、万葉集の中に読み込まれた植物が集められていますが、季節柄、崖線の日当たりが悪い斜面でイマイチでした。武蔵国分寺公園は、紅葉・黄葉が見事でした。今日の様子です。

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(↑上の写真)左=武蔵国分寺・万葉植物園入口、中=楼門、右=ハゼノキ

 ハゼノキ(櫨の木、黄櫨の木)ウルシ科ウルシ属の高さ10m位の落葉(小)高木。中国、インドシナなどに分布し、日本には江戸時代頃に琉球王国から持ち込まれ、関東地方以西から琉球列島に野生化している。そのため別名をリュウキュウハゼということもある。在来のヤマハゼに似るが、芽の鱗片以外全く無毛。葉は奇数羽状複葉で4~7対の側小葉をつけ、秋に紅葉する。樹液や若い実にはかぶれる物質ウルシオールを含み、触れるとかぶれる。和名ハゼノキ(櫨)の由来はハジが転じたもので、ハジはかつてヤマハゼやヤマウルシを意味していたという。菊池寛著『恩讐の彼方に』の中に櫨が出てきますね。主人公市九郎は主人を殺めて主人の寵妾お弓と逐電する。悪行を重ねるが、後悔し、辿り着いた美濃国浄願寺で得度し、半年で智識となり、諸人救済のため諸国雲水の旅に出る。享保九年の秋、筑紫に来た時『筑紫の秋は、宿りごとに更けて、雑木の森には(ハゼ)赤くただれ、野には稲黄色くみのり、農家の軒には、この辺の名物の柿が、真紅の珠をつらねていた』と。赤く色づいた櫨の葉や稲穂、干し柿などの秋が深まりゆく風景に市九郎はどんな感懐を抱いたでしょうか。

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(↑上の写真)左=モミジ(手向山)、中=マンリョウ、右=フユイチゴ

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(↑上の写真)=ヨメナ、中=コブシ、右=イロハモミジ

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(↓上の写真)左=イノデ、中=ハコネシダ、右=オオバノイノモトソウ

 ハコネシダ(箱根羊歯)はホウライシダ科。日本の山間の崖地に生え、観葉植物アジアンタムとして栽培されるホウライシダに似て、丸い小葉を多数つける。ソーラス(胞子嚢群)は小葉縁の中央にのみつく。小葉縁は鋸歯状となりそこにはソーラスはつかないことがホウライシダとの区別点。 

(↓以下の写真)=武蔵国分寺公園の紅葉・黄葉

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