野楽力研究所

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都立浅間山公園・・・令和2年10月20日

 古多摩川によって多摩丘陵から離された府中市浅間山(せんげんやま)には、富士山浅間神社末社として祭神木花咲耶姫命が堂山(標高80m)に祀られています。コウヤボウキが咲き始め、赤い実をたくさんつけた立派なガマズミの木があります。まだアザミの花が残っています。ナラ枯れ病で立ち枯れているコナラの木もあり、手は入れられていますが、今後が心配です。今日の様子です。

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(↑上の写真)左=浅間神社、中=ガマズミ、右=ゴンズイ

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(↑上の写真)左=カントウヨメナ、中=シラヤマギク、右=アキノキリンソウ

 カントウヨメナ(関東嫁菜)はキク科シオン属。多年草ヨメナの関東型といわれ、いがりまさし著「日本の野菊」によると、花の直径が2、5㎝ほどで、冠毛がごく短いこと、葉の鋸歯が深いこと、の3つが揃えばカントウヨメナと言えるとのこと。伊藤左千夫著『野菊の墓』の野菊は、カントウヨメナだそうです。舞台の「矢切の渡し」は、現在の松戸市ですから。ヨメナは主に西日本に分布。牧野植物図鑑によると和名「ヨメナ(嫁菜)」は、若芽を食用とするこの類中で最も美味でしかもやさしく美しいからであり、ムコナ(シラヤマギク=↑上の写真の中)に対してついた名と書かれています。

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(↑上の写真)左=アメリカセンダングサ、中=コシロノセンダングサ、右=コセンダングサ

 アメリカセンダングサ(亜米利加栴檀草)はキク科センダングサ属。APG牧野植物図鑑によると北アメリカ原産の帰化植物。湿気のある道端に多い1年草。茎はほとんど無毛で、紫褐色を帯びる。大形の総苞外片が放射状に6~10個つき葉状で目立つ。和名は、アメリカ産の栴檀草の意、という。大形の総苞外片が放射状に6~10個つき葉状で目立つということで、これが見分けの基本になります。センダングサ栴檀草)は、日本帰化植物写真図鑑によると日本の在来種と書いてあります。香りのいい栴檀とは関係なく、日本で言うセンダン(栴檀)と葉の形が似ている草だからセンダングサ栴檀草)。コシロノセンダングサ(小白栴檀草)は、コセンダングサ(小栴檀草)を基本型とした白色の小さな舌状花を持つものをいう、とAPG牧野植物図鑑スタンダード版にあります。シロノセンダングサと表記した図鑑もあります。舌状花の花弁が黄色いものが在来のセンダングサだそうです。

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(↑上の写真)左=コウヤボウキ、中=トネアザミ、右=ノハラアザミ

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(↑上の写真)左=アブラススキ、中=ノガリヤス、右=チカラシバ

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(↑上の写真)左=イヌホオズキ、中=ノダケ、右=ヌスビトハギ

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(↑上の写真)左=ナラ枯れ病のコナラ、中=センニンソウ、右=マユミ