野楽力研究所

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東京都神代植物公園(神代植物園)・・・令和2年9月24日

 今日は、下の引用文の気持ちをもって神代植物園を訪ねました。(原田マハ著『楽園のカンヴァス』より)(織絵は父の言葉が、最近ようやくわかったような気がする)「美術館とは、芸術家たちが表現し生み出してきた「奇跡」が集積する場所。動物園や植物園は、太古の昔から芸術家たちが表現の対象として見つめ続けた動物や花々、この世界の奇跡が集まるところ。アートを理解する、ということは、この世界を理解する、ということ。アートを愛する、ということは、この世界を愛する、ということ」だと。今日の様子です。

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(↑上の写真)左=神代植物園入口、中、右=サルスベリ

 (井上靖著 短編「百日紅」より百日紅に纏わる話)雪子は、恋人高津の母親の介入で同棲を解消したが、その後、高津は急死した。雪子は、ふと高津の郷里を訪ねてみたくなり、丹波大江山の麓の小さな村を訪れた。その村で大きな医院をしている高津の両親を観察する。村の渓谷沿いの鄙びた温泉宿の浴場で偶然母親を見つけた。太ったぶよぶよの白い身体で村人に横柄な口の利き方をしていた。翌日(百日紅の見える)浴槽に雪子が独りで浸かっていると母親が一人で入ってきた。暫くして(意を決して)雪子が「きれいでございますのね。百日紅が」と声をかけると、母親は「百日紅は、きれいですよ。百日紅はこの紅いのより白い方がきれいなんですよ。日本の花の中では、これが一番きれいなんですから」と、つんとした調子で言った。雪子は、高津が交友会誌で百日紅のこと「一番美しい花」と詩に書いていたのを思い出し、雪子は、何かこの母親と縁があることを感じ、同棲に介入されたことの憎悪の気持ちが和らぐのを感じたのだった。(原文翻案)

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(↑上の写真)左、中=サルスベリ、右=サルスベリの葉の並び方(コクサギ型葉序)

 サルスベリ百日紅、猿滑)はミソハギサルスベリ属。中国原産の落葉高木。葉は通常2対互生(コクサギ型葉序)、対生になることもある。花は紅の濃淡色または白色で、円錐花序になり、蕚は筒状で6裂、花弁は6枚で縮れている。果実は円い蒴果で、種子には翼がある、と書かれてあります。右の葉序の写真を見るとコクサギ型葉序らしくなっています。対生から互生へ移る進化の過程にあるといわれます。Web「日本植物生理学会」によると「葉序の進化は、輪生→対生→コクサギ型→互生との説は、おそらく元になっているのは前川文夫先生が1948年に植物学雑誌に発表された論文『コクサギ型葉序と其意義』ではないかと思われます。コクサギ型葉序という用語も、この論文が初出です」ということです。 

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(↑上の写真)左=ジュウガツザクラ、中=フユザクラ、右=センダイシダレ

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(↑上の写真)左=フヨウ、中=スイジュヨウ、右=ヤマホトトギス

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(↑上の写真)左=婦人像、中=ヤマハギ、右=シラハギ

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(↑上の写真)左=シラヤマギク、中=キバナアキギリ、右=オトコエシ

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(↑上の写真)左=ニラ、中=ハグロソウ、右=オニバス(温室ではなく園内です)

 オニバス(鬼蓮)はスイレンオニバス属。一年生の水生植物。熱帯のものと思われがちですが、日本にも自生地があります。「かつて本州、四国、九州の湖沼などにたくさん繁殖していましたが、環境改変にともなって減少しました。現在は新潟市の松浜の池が北限となっています。ハスと名がつきますが分類上はハス科ではなくスイレン科。天然記念物指定を受ける自生地も多く、環境省レッドリストでは絶滅危惧II類に指定されています。円形の葉の大きさは直径30cmから2m程度と巨大で、明治44年には富山県氷見市で直径2m67cmの葉が見つかっています。花は水中での閉鎖花が多く、自家受粉で100個程度の種子をつくります。種子は球形で直径1cm程度。8月から9月ごろ花茎を伸ばし、紫色の花を咲かせることもあります(今回写した写真には、花が写っています)。種子はやがて水底に沈みますが、全てが翌年に発芽するとは限らず、数年から数十年休眠してから発芽することが知られています。また冬季に水が干上がって種子が直接空気にふれる等の刺激が加わることで発芽が促されることも知られています」(ウィキペディアより引用一部翻案) 

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(↑上の写真)左=ヒツジグサ(睡蓮)の池、中=ヒツジグサ、右=センニンソウ

(↓下の写真)ムクゲ園のムクゲ

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(↓下の写真)ダリア園のダリア

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(↓下の写真)温室にて

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(↑上の写真)左=サンタンカ、中=ニンニクカジラ、右=ヒコウキソウ

(↓の写真)熱帯スイレン室にてスイレン

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(↓下の写真)ベゴニア室にてベゴニア

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