人混みは避けて自然の中でいい空気を吸おうと思い、近場の東京都薬用植物園へ行きました。そこでの花の様子をお届けします。<写真をクリックすると拡大されます>
(↑上の写真)左=園内風景、中=キクザキイチゲ、右=フキノトウ
キクザキイチゲ(菊咲一華)はキンポウゲ科。花が菊のようだから名付けられ、キク科とは関係なし。似た花にアズマイチゲがありますが、アズマイチゲは白花に限るようです。花茎に毛があるのはキクザイイチゲですから、写真を拡大してみるとわかります。フキノトウ(蕗の薹)は、蕗の花茎のことをいい、フキはキク科。薹は(音読み)「タイ」「ダイ」(訓読み)「とう」で、意味は野菜類の花軸、花茎のこと。薹を「とう」と読むのは、日本の読み方=訓読みだったんですね。
(↑上の写真)左=セツブンソウ、中=キバナセツブンソウ、右=ヒロハノアマナ
(↑上の写真)左=セリバオウレン(雌花)、中=セリバオウレン(雄花)、右=スハマソウ
(↑上の写真)左=キクザキリュウキンカ、中=フクジュソウ(秩父紅)、右=フクジュソウ
(↑上の写真)左=園内風景、中=シュンラン、右=フッキソウ
フッキソウ(富貴草)はツゲ科フッキソウ属。富貴はフウキ、フキ、フッキと読み方がありますが、この植物としてはフッキソウ。別名では吉事草・吉字草(きちじそう)、吉祥草(きっちょうそう)。草と書きますが、図鑑では亜低木とか草本状の低木としています。牧野植物図鑑には、この植物の常緑の葉とこんもり茂る状態から繁殖を祝う意味を表している、としています。富貴につながる縁起のいい植物なんですね。花は、花穂のほとんどは雄花で一番下に2~3個、唇のように2つに切れた花弁のものが雌花です。上の写真で確認してください。雌花に白い実がなります。
(↑上の写真)左=ボケ、中=オウバイの植栽の様子、右=オウバイの花
(↑上の写真)左=コショウノキ、中=モクレイシ、右=ウグイスカグラ
コショウノキ(胡椒の木)はジンチョウゲ科。従って、香りがとてもいいです。園内四阿の北側にあります。目立たないので見逃す人が多いのですが、この時期、観察したいです。香辛料の胡椒は、インド原産コショウ科コショウ属のつる性植物で、その果実が香辛料、胡椒の原料になります。収穫のタイミングや製法の違いにより4つの香辛に分けられるそうです。コショウノキとは別の植物です。