野楽力研究所

近くの自然で野楽力を高めましょう

都立薬草園・・・令和元年6月30日

 今年の梅雨は、梅雨らしい本格的な梅雨ですね。6月も今日が最後ということで、雨に降られるのを覚悟で出かけました。いろいろな花と出合いました。

f:id:noyama_ko:20190630212002j:plain
f:id:noyama_ko:20190630212019j:plain
f:id:noyama_ko:20190630212036j:plain

<上の写真>左=オオバギボウシ、中=ウツボグサ、右=イブキトラノオ

 オオバギボウシ(大葉擬宝珠)はキジカクシ科。今迄は、ユリ科でしたが、APG新分類ではキジカクシ科になりました。擬宝珠は、ぎぼし、ぎぼうしゅ、ぎぼうし、とも読むようですが、植物名としてはギボウシのようです。橋や神社などの欄干の各柱の飾り物(擬宝珠)がこの草の蕾の形に似ているところから、名付けられたそうです。この若芽は、おしたしにするととても美味しいそうで、多くの人が春先の山菜として採りに出かけます。が、ここ薬用植物園でいただける「身近にある有毒植物」という冊子によると、バイケイソウの若芽をこの若芽と間違えて採集して食べ、中毒になる人があとを絶たないそうです。バイケイソウの植物全体に含まれるアルカロイドによるとのことです。

f:id:noyama_ko:20190630212206j:plain
f:id:noyama_ko:20190630212220j:plain
f:id:noyama_ko:20190630212239j:plain

<上の写真>左=イブキジャコウソウ、中=トモエソウ、右=ミソハギ

 トモエソウ(巴草)はオトギリソウ科。花の形が、真上から見ると卍のように見えることから名づけられましたが、トモエシオガマも同じ名づけ方です。多年草なので一度根付くと毎年芽を出してくれますが、花を咲かせるのは難しいです。オトギリソウは結構増えて花をつけるのですが、トモエソウはそうはいかないようです。豪華な花なので、初めて見た時には、高原でキンバイソウに出会った時のような感激を受けました。それから、ファンになっているのですが、今年は咲いてくれるでしょうか。

f:id:noyama_ko:20190630212353j:plain
f:id:noyama_ko:20190630212414j:plain
f:id:noyama_ko:20190630212439j:plain

<上の写真>左=トリアシショウマ、中=ホタルブクロ、右=シオデ(雄花)

 ホタルブクロ(蛍袋)はキキョウ科。ここ薬草園では、紫と白のホタルブクロが満開です。岩石園でたくさん咲いています。ホタルブクロは、蛍袋の中に蛍を入れて遊んだということで名づけられたそうですが、どうでしょうか。蛍を入れて蛍の光を見たら、さぞ綺麗だろうという願望から名づけられたのではないでしょうか。ちょうど、蛍の飛び交う季節でもあります。雨が入らないように、また、蝶ではなくてマルハナバチに来てもらいたいというのでわざわざ下向きの筒状の花をつけているそうです。この花弁を支えている(落ちないように持っていると言った方がいいかもしれません)萼片(がくへん)の間に反り返っている附属物がついているとホタルブクロで、この付属物が無いものは、ヤマホタルブクロといわれています。

f:id:noyama_ko:20190630212647j:plain
f:id:noyama_ko:20190630212707j:plain
f:id:noyama_ko:20190630212726j:plain

<上の写真>左=アメリノウゼンカズラ、中=コガネバナ、右=トウカンゾウ

f:id:noyama_ko:20190630212905j:plain
f:id:noyama_ko:20190630212921j:plain
f:id:noyama_ko:20190630212956j:plain

<上の写真>左=ナツシロギク、中=ラベンダー、右=キクイモモドキ

f:id:noyama_ko:20190630213118j:plain
f:id:noyama_ko:20190630213139j:plain
f:id:noyama_ko:20190630213158j:plain

<上の写真>温室の中で、左=ゲンペイクサギ、中=シクンシ、右=カカオ