野楽力研究所

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高幡不動尊・・・令和6年6月10日

 あじさいまつり(6月30日まで)開催中の高幡不動尊を訪れました。ここには、アジサイが品種改良される前の原種ヤマアジサイの自生地があります。高幡山東斜面に各種アジサイが植栽されています。斜面には新品種も植栽されているようですが、上にカエデが大きく育ち陽を遮っています。そのため育ちがイマイチでした。各斜面の山野草はまつりのためにきれいに刈り取られていました。アジサイ以外の花では旗かけの松の根締めに植えられていたミヤギノハギが咲いていました。今日の境内の様子です。

(↑上の写真)左=あじさいまつりを知らせる掲示、中=仁王門、右=土方歳三

(↑上の写真)左=修行大師像、中=大師堂、右=六地蔵

(↑上の写真)左=ミヤギノハギ、中=ヤマアジサイ、右=アジサイ散策路

 ミヤギノハギ(宮城野萩)はマメ科ハギ属。『APG牧野植物図鑑』によると「やや枝垂れる草本状の低木。中国原産と考えられる。花期には枝先が地面につくようにのびる。花は初夏から初秋。和名宮城野萩は仙台付近のハギの名所宮城野に因んでつけられたと言われるが、宮城野に本種の野生はない」ということです。Web『ウィキペディア』によると「和名の由来は、宮城県に多く自生することから、歌枕の宮城野の萩にちなんで命名されたとも、単なる美称ともいわれる。日本特産で、本州の東北地方、北陸地方、中国地方に分布する。北海道から九州まで分布するという説もある。よく園芸用として栽培され庭木として盛んに植えられるが、野生では見当たらず、起源については定かではないという説もある。宮城県県花に指定されている。落葉広葉樹の低木で、ヤマハギよりもやや小ぶりで高さは1 - 2メートル (m) になり、枝は地面につくほどしだれる。葉は3出複葉で互生する」とあります。中国原産か、日本の特産か分からないようです。

【↓タマアジサイ各種】

 アジサイ(紫陽花)はアジサイアジサイ属。窪美澄著『夜に星を放つ』に紫陽花の描写が載っています。「(離婚して妻と幼い娘と別れたばかりの主人公沢渡は)「深夜、マンションまでの帰り道、暗闇に浮かぶ雪洞のような紫陽花の花を見て、季節のめぐりにはっとなった。かたちゅむり。黄色い長靴を履き、黄色い傘をさした希穂がいつまでも、紫陽花の葉の上を進むかたつむりを見ていた場所だ。(妻と幼い娘が去った)アリゾナにはかたつむりはいるのだろうか」紫陽花の花を見ても感傷に耽る主人公沢渡でした。

【↓ガクアジサイ各種】