野楽力研究所

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平沢峠獅子岩のお花畑・・・令和5年7月14日

 少しずつ標高を高めながら山野草の花の様子を観察することにして、平沢峠の獅子岩お花畑に行きました。梅雨の雲に八ヶ岳が顔を隠していました。一日曇り空で写真を撮るには風が無ければ最高でした。シモツケは満開で、シモツケソウは花を開き始めたところでした。ニッコウキスゲ、キリンソウを間近に見ることが出来ました。今日の様子です。

(↑上の写真)左=八ヶ岳を背景にした平沢峠の碑、中=獅子岩のお花畑、右=獅子岩

(↑上の写真)左=シモツケ(下野)、中と右=シモツケソウ(下野草)

 シモツケ(下野)はバラ科シモツケ属。『APG牧野植物図鑑』によると「本州から九州、朝鮮半島中国西北部まで分布する落葉低木。山地に生え、地域により変異に富む。花は晩春から夏。枝先に複散房花序に小花が群がり香気がある。和名は下野国、今の栃木県で最初に発見されたからため」と、あります。上掲写真右のシモツケソウは草、すなわち草本ですが、シモツケは木、すなわち木本です。

(↑上の写真)左=オカトラノオ(丘虎の尾)、中=チダケサシ(乳茸刺)、右=コウゾリナ(顔剃菜)の草姿

(↑上の写真)いずれもニッコウキスゲ(日光黄菅)

(↑上の写真)左=ノハラアザミ(野原薊)、中=ノハラアザミには下葉が残っている様子、右=ギボウシ(擬宝珠)

(↑上の写真)左と中=キリンソウ(麒麟草)、右=ヤグルマソウ(矢車草)

(↑上の写真)左=マツムシソウ松虫草)、中=ヒヨドリバナ(鵯花)、右=ノリウツギ(糊空木)

 ノリウツギ(糊空木)はアジサイアジサイ属。「ウィキペディア」によると「日本では北海道、本州、四国、九州に分布し、山野や山地の低木林や林縁などに自生する。南千島樺太、中国、台湾にも分布する。奈良県の大台ケ原はノリウツギの自生地。葉に葉柄があり、枝に対生し、ときに3輪生する。また、樹幹は中空で樹皮から出る樹液を和紙を漉く際の糊に利用したためノリウツギという」と、あります。皮をむいてみるとネバネバした樹液が出て、ノリ(糊)の意味がわかります。