野楽力研究所

近くの自然で野楽力を高めましょう

2、水生植物園・・・令和5年7月5日

 ミソハギヤマユリが咲きはじめ、ハンゲショウは満開です。オオシオカラトンボが飛び交っています。今日の様子です。

(↑上の写真)左=水生植物園入口、中=展望台からの眺め、右=ハンゲショウ半夏生

 ハンゲショウ半夏生)はドクダミハンゲショウ属。本州以南に分布する水辺に生える多年草ということです。夏(げ)というのは仏語で「僧が一所に籠って修行する期間(90日間)」のことだそうで、半夏(はんげ)とは夏(げ)の半分(45日間)、現在の暦で夏至の日から11日目の7月2日だそうです。修行の半分、半夏を終えたということです。ハンゲショウは、葉の半分が白く化粧をしたようになるので、半分化粧した「半化粧」と仏語の「半夏」を掛けて、半夏生と名づけられたといいます。白く化粧した部分は盛夏には緑に戻りますので、気づかずに見過ごしてしまいます。印をつけて今年は気を付けたいですね。

(↑上の写真)左・中=ミソハギ(禊萩)、右=セイバンモロコシ(西蕃蜀黍)

 セイバンモロコシ(西蕃蜀黍)はイネ科モロコシ属。土堤や草原の中に隆として赤茶の穂を高く聳え立たせているのは、なかなか清々しく立派に見えます。が、国立環境研究所によると「ヨーロッパ地中海地域原産の多年草」で、野田市のHPによると「地下茎をどんどんのばし、わずかにちぎれた地下茎の断片からも新しい株として育ちます。またひとつの株の寿命が長く、一度生えると簡単には抜けないくらい深く根を張ります。さらに周りの植物の生育を抑える成分を出し、広範囲にわたってセイバンモロコシだけが占領してしまう状態になってしまいます」とあります。ドクダミがそうであるように、少しでも根が残っているとそれが生命力をもって増殖します。しかも、セイタカアワダチソウと同じように、他の植物の繁殖を抑える成分を出すということですから、要注意です。ここ水生植物園では今後どうなるでしょうか。

(↑上の写真)左=コヒルガオ(小昼顔)、中=ヒオウギズイセン(檜扇水仙)、右=ヤマユリ(山百合)

(↑上の写真)左=アサザ(荇)、中=セリ(芹)、右=ヨメナ(嫁菜)

(↑上の写真)左=ヌスビトハギ(盗人萩)、中=ツクシハギ(筑紫萩)、右=ワルナスビ(悪茄)