野楽力研究所

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京王百草園・・・令和5年2月16日

 百草園の象徴でもある寿昌梅の開花に会わせて梅まつり(3月12日まで)が行われ、同時に松連庵では雛人形、つるし雛展(3月5日まで)が開かれていましたので訪れました。京王百草園は、現在は京王電鉄所有の庭園として整備されています。京王線百草園駅下車徒歩10分です(松連坂という急坂があります)。園内の梅は、早咲き遅咲きと各種類がありますので、長く観賞できます(かなり老木になっています)。マンサク、フクジュソウが咲いています。ソシンロウバイは満開を過ぎました。今日の様子です。(なお、駅前にも周辺にも飲食店がありませんので手打ち蕎麦処「むら岡」がお奨めです。)

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(↑上の写真)左=入園門、中=寿昌梅、右=園内風景(訪問者の記念写真のために設けられた緋毛氈の席)

 寿昌梅・・小田原第2代藩主大久保忠増の正室寿昌院慈岳元長尼(じゅしょういんじがくげんちょうに)が徳川家康の長男信康追悼のために享保二年(1717)にこの場所に黄檗宗の「慈岳山松連寺」を建立し、寿昌院慈岳元長尼が自らお手植えした梅の木がこの寿昌梅として伝えられています(各種表現の異なる情報があります)。そのうち大河ドラマ「どうする家康」に信康が出てくると思います。

(↑上の写真)どれも紅梅「蓮久(れんきゅう)」

(↑上の写真)どれも枝垂れ白梅

(↑上の写真)どれもマンサク

 早春の黄花三友(ロウバイ、マンサク、サンシュユ)の一つマンサク(満作、万作)は、マンサク科マンサク属。(Web:京都園芸倶楽部ブログ)によると「マンサクは日本固有種ですが、近縁で中国原産のシナマンサクという品種もあります。見た目はそっくりです。シナマンサクのほうが、開花時期が早く、1月中に咲き始めることが多い。マンサクは少し遅く、2月になってから咲き始める。また、わかりにくいですが、花弁の長さはシナマンサクのほうが長く(弁髪を想像する)、マンサクのほうが短い。さらに、シナマンサクは開花時期になっても前年の葉が枯葉となって枝にかなり残っているのに対し、マンサクは少ししか残っていないという違いもある。」ということです。

(↑上の写真)どれもフクジュソウ

(↑上の写真)どれもソシンロウバイ

(↑上の写真)左=カントウタンポポ、中と右=フキノトウ

(↑上の写真)松連庵での つるし雛と雛飾り

(↑上の写真)左=芭蕉碑再建のいわれ、中=芭蕉の句、右=芭蕉が眺めたと思われる月見の場所からの風景(当時は、松連寺は健在だったと思われます。)

 明治20年地元生糸商の青木角蔵が荒れ果てていた慈岳山松連寺跡を買い取り公園として整備したのが百草園の始まりということです。生糸商仲間は俳句を愉しむ教養人でもあって、芭蕉碑は、仲間の生糸商で俳人の三堀武蔵が再建したものだそうです。松尾芭蕉が「しばらくは 花の上なる 月見かな」と詠んだ月見をしたところに広がる風景は写真(右)のようでしょうか。

(↑上の写真)左=心字池、中と右=(園内見晴台より)東方向スカイツリーの遠望とほぼ後ろ南西方向富士山