野楽力研究所

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都立小石川後楽園・・・令和4年12月8日

都区内最後のもみじ観賞に小石川後楽園を訪ねました。この庭園は水戸光圀公の時に完成されたもので、水戸藩上屋敷があったところだそうです。中国、明の遺臣朱舜水の意見を取り入れて造られたものということで、随所に中国趣味が散りばめられています。落葉し始めたもみじ、落葉寸前のもみじもあり、足もとには落葉したもみじが散り敷かれていました。今日の様子です。(小石川後楽園は東京ドームの隣りです。JR水道橋駅西口下車、東京ドームへ歩道橋を渡って左へドームトンネルを潜り抜けると東門の正面に出ます。)

(↑上の写真)左=東門入口、中=雪吊り、右=もみじ

【↓以下園内のもみじをご観賞ください】

(↑上の写真)左=円月橋、中=通天橋、右=唐門

(↑上の写真)左=センリョウ(黄実と赤実)、中=マンリョウ、右=クチナシ

(↑上の写真)左=オオムラサキシキブ、中=ツワブキ、右=ヤツデ

 オオムラサキシキブ(大紫式部)はシソ科ムラサキシキブ属。APG牧野植物図鑑によると「本州から琉球列島、および台湾と朝鮮半島南部の暖帯に分布し、主に暖帯の海岸近くに生える落葉低木でムラサキシキブの変種とされる」とあります。はじめムラサキシキブのように見えましたが実の数が多く、そのつき方が、枝の周囲を首巻のように巻き込んでいることに注目しました。ムラサキシキブは実のつき方がもっとまばらです。実のつき方はむしろ園芸種のコムラサキシキブのようですが、樹姿がオオムラサキシキブは写真のように大形です。海岸近くに生えるとのことですが、それは自然植生の場合で、ここのように植栽されたものでは当てはまらず、また、ここは多摩地区よりは東京湾に近いと(強弁ですが)言うこともできるでしょう。