小峰公園では、アズマヤマアザミ、ノハラアザミとその変種のクルマアザミが満開でした。特にクルマアザミは大きな見事な花です。リュウノウギク、シロヨメナとも白花ですが、枯れ葉の雰囲気の中で、立派に咲き誇っています。
(↑上の写真)左=公園内谷戸の風景、中=ノハラアザミ、右=アズマヤマアザミ
アズマヤマアザミ(東山薊)はキク科アザミ属。関東から中部地方の山地に生える多年草。頭花に花柄が無く、葉腋に直接頭花がつくので、花柄のある他のアザミとはすぐ区別がつきます。
(↑上の写真)左と中=クルマアザミ、右=コウヤボウキ
クルマアザミ(車薊)はキク科アザミ属。APG牧野植物図鑑によると「ノハラアザミの1奇型で、頭花の基部には多数の葉状総苞が放射状につく。高さ40~50㎝の多年草。この出現は一時的な変態現象で、毎年その株から一定して出てこない。茎は直立し、下半部に粗毛がある。根生葉は輪状になって花時にもある」とあります。多摩地域で見たのは初めてなので、葉状総苞という葉のようなものに車状に囲まれている大ぶりのアザミの花をすっかり見初めてしまいました。ノハラアザミの一時的な変態ということですが、園内のあちこちに多数見られましたので、変種として固定しだしたのではないかと思いますがいかがでしょうか。小峰公園のこの時季の売りにしたらどうでしょうか。
(↑上の写真)左=キバナガンクビソウ、中=キバナアキギリ、右=ナンバンギセル
(↑上の写真)左=ヌルデ、中=ワラビ、右=ゼンマイ
(↑上の写真)左=リュウノウギク、中=シロヨメナ、右=リンドウ
リュウノウギク(竜脳菊)はキク科キク属。APG牧野植物図鑑によると福島県・新潟県以西の本州、四国、宮崎県の日当たりの良い低山に生える多年草。和名は茎や葉に含まれる揮発油の香りが竜脳に似ていることに基づく、ということです。野生の菊の中では、特賞をあげたいです。今まで秋明菊と間違えた印象を持っていました。