山梨県立美術館・文学館は広々とした広場にカエデをはじめ紅葉、黄葉する樹木が植栽されており、晩秋の青空に錦を織りなしていました。今年のもみじをご堪能ください。(写真をクリックすると拡大されます)
(↑上の写真)左=ミレーの作品で有名な県立美術館
山梨県立美術館は昭和53年に開館以来ミレーを売りにしています。「落穂ひろい 夏」は作品を時代背景から鑑賞すると、何度観ても感動します。1853年の作品ですが日本では嘉永6年、6月3日にぺリーが来ました。フランスは第二共和政で、政治は混とんとしていますが、この時は時流に乗り、彼の作品が共和国政府に買い上げられ、それを資金にバルビゾンに移住し、腰を落ち着けることができました。そこで描いたのが「落穂ひろい 夏」です。写実主義と言われますが、むしろ社会(主義)派と言いたいところです。落穂を拾っているのは、一階級上の農民が一階級下の農民(農奴です)のためにわざわざ落穂を残している、それを拾い集めている農奴の姿です。共和制になっても虐げられていた人々です。ミレーはそれを美しい画に描きました。
(↑上の写真)左=文学館、林真理子展開催中