野楽力研究所

近くの自然で野楽力を高めましょう

オオムラサキセンター農村公園・・・令和4年10月13日

 オオムラサキサンターはJR中央本線日野春駅から徒歩15分のところにあり、農村公園はその谷戸の部分にあります。稲の借り入れも済み、水車小屋もその背景の山にも秋の気配が日に日に深まっています。秋本番を待ち焦がれていたようにトリカブトやヤクシソウが咲き、キクイモが背を伸ばして黄色の花を咲かせています。今日の様子です。

(↑上の写真)左=オオムラサキセンター、中=トリカブト、右=ヤクシソウ 

 トリカブト(鳥兜)はキンポウゲ科トリカブト属。「ウィキペディア」によるとドクウツギやドクゼリと並んで日本三大有毒植物の一つトリカブトの仲間は日本には約30種が自生しており、沢筋などの比較的湿気の多い場所を好む多くは多年草」とあります。和名鳥兜は花の形が舞楽伶人の冠に似ているからといわれます(この謂れがいちばん適しているいるように思います)。辻堂魁著小説「(風の市兵衛)雷神」)にトリカブトがでてきます。「(磐栄屋の主人)天外が物心ついた時には、親兄弟はすでにいなかった。『おまえのおとんとおかんと、あにやんとあねやんは、とりかぶとの根を食って死んじまったのだ』正丸峠を初めて越えた6歳の夏の初めの、そのどれくらいかもわからないずっとずっと以前、孤児の天外を引き取った村名主から、天外は聞かされていた。水汲み、薪運び、桑の枝摘みと蚕に葉を食わせ、母屋の雪隠の掃除や馬小屋の掃除をするのが、幼い天外が、村名主の家でわずかな飯を与えられる代償に言いつけられた役割だった」(一部翻案)。

(↑上の写真)左=ツリフネソウ、中=ミゾソバ、右=ナギナタコウジュ

 ナギナタコウジュ薙刀香薷)は、シソ科ナギナタコウジュ属。APG牧野植物図鑑によると「日本各地をはじめアジア東部の温帯から熱帯に広く分布し、北アメリカにも帰化。山地や道端に生える多年草」とあります。(ウィキペディアでは一年草としています。)シソ科なので茎は四角く香りがあります。野のミントという感じです。和名は花の部分、花序が薙刀のように反っており、花が一方に傾いてついていることと、この草の葉と花穂を乾燥させたものは漢方で利尿剤などとして用いられ、生薬名を香薷といわれるのでナギナタコウジュと名づけられた、といわれます。漢字辞典で香薷の「薷」を調べてみても訓読みがありません。意味は、日本のナギナタコウジュ、キクラゲと載っています。

(↑上の写真)左=キクイモ、中=ナンブアザミ、右=アキノキリンソウ

(↑上の写真)左=ヤマゼリ、中=タマスダレ、右=コシロノセンダングサ

(↑上の写真)左=農村公園風景、中=ユウガギク、右=ボントクタデ

(↑上の写真=花の時期の終り)左=クワクサ、中=キバナアキギリ、右=クルマバナ

(↑上の写真)左=チカラシバ、中=アブラススキ、右=メヒシバ

(↑上の写真)左=コマユミ、中=ニシキギ、右=オニグルミ