都立小宮公園はJR八王子駅北口からバス10分、八王子郵便局前下車徒歩8分でサービス・センターに着きます。公園の周囲は里山(丘)で囲まれ、中心部は谷になっており、小川もあり、弁天池に流れています。ウバユリが咲きはじめ、オオバギボウシ、ヤマユリ、ウマノスズクサ、アキノタムラソウなどが咲いています。今日の様子です。
(↑上の写真)左=サービス・センター、中=園路、右=今を盛りのヤマユリ
(↑上の写真)左=ヒヨドリバナ、中=オオバギボウシ、右=ヤブミョウガ
(↑上の写真)左=アキノタムラソウ、中=ウマノスズクサ、右=ワルナスビ
ウマノスズクサ(馬の鈴草)はウマノスズクサ科ウマノスズクサ属。「APG牧野植物図鑑スタンダード版」によると「本州から琉球列島、中国の温帯から暖帯の原野、河の堤、茶畑などに生える蔓性の多年草。茎や葉に臭気がある」と、あります。Web「野田市:ウマノスズクサ」によると「全体に強い悪臭があり、 また有 毒で食べられません。 夏から秋にかけて、 葉わきにラッパをね じったようなかたちの花が次々と咲きます。 花にはいわゆる小 ハエの類がよく集まってきます。果実はぶら下がるようにつき、 その姿がまるで馬の首につける 鈴のように見えることから 「馬の鈴草」 の名前があります。 し かし結実率がきわめて低く、 めったに果実は見られません。ウマノスズクサは有毒で臭いもきつく、 昆虫には 不人気です。 それを好んで食べるのがジャコウアゲ ハの幼虫です。 ジャコウアゲハの幼虫は葉を食べ ながら体内にその毒を溜めこみ、 これで鳥などの 天敵から身を守っています。 鳥はジャコウアゲハが 毒持ちなのを学習するため、 手を出しません。 そこ で、 ジャコウアゲハの真似をして、 無毒なのに毒持 ちのフリをする昆虫 (アゲハモドキなど) もいます」ということで賢い虫がいるものですね。
ワルナスビ(悪茄子)はナス科ナス属。「APG牧野植物図鑑スタンダード版」によると「ヨーロッパ原産。1930年頃(昭和初期)千葉県に入り、次第に広まり帰化している多年草」とあります。「日本帰化植物写真図鑑」によると「北アメリカ原産。明治初期に千葉県産三里塚に侵入し、そこから全国に蔓延った」とあり、「ウィキペディア」によると「日本では1906年(明治39年)に千葉県成田市の御料牧場で牧野富太郎により発見及び命名され、以降は北海道から沖縄まで全国に広がっている。1980年代頃から有害雑草として認識され、外来生物法により要注意外来生物に指定されている」という。日本に侵入した時期がそれぞれの本やWebで違うようです。花はナスにそっくりですが、葉の形は違いますね。それに如何にもワルという感じで茎にも葉にも刺が生えていて素手で触ろうものなら「痛たァ」と悲鳴を上げてしまいますよね。
(↑上の写真)どれもウバユリ、右=本葉がまだ着いているウバユリ
ウバユリ(姥百合)はユリ科ウバユリ属。関東以西の山野の林中に生える多年草。種子を播いてから花が咲くまで5年ほどかかります。カタクリのようにはじめ艶のある一葉を出し、次の年に二葉を出しというように徐々に栄養を蓄え、息の長い成長をしていきます。牧野植物図鑑によると「花の咲く時は、大抵は葉が枯れているので、花の時、葉〈歯〉がもうないことを、幼児の世話をする女が、娘が成人して、花の十八となったころには、もう歯の抜けた姥になるにたとえて、この名ができたという」とあります。湯浅浩史著「花おりおり」には「直立して幅広の大きな葉を展開するので、大きいという意のウバが冠せられた。ウバザメと同様の命名。俗説に、葉〈歯〉がなくなって咲くから、ウバユリ、というが、開花時には葉がある」と述べ、花の咲く時には葉がない、というのは俗説と退けています。今回、右の写真は、花が咲く頃にも葉がついている証拠として撮りましたが、その葉は枯れかかっている様でした。しかし、湯浅説が証明されているようでした。左の2枚の写真は、近寄れず葉が確認できませんでした。なお、ウバザメと命名されたのはウィキペディアによると、このサメが大きいからではなく「体側部にある非常に長い鰓裂を、老婆の皺に例えて名付けられたとされる」とあります。大きいからという湯浅説も怪しくなりますね。高名な先生方も結構怪しいところがあるものですね。
(↑上の写真)左=コブシの大木が並ぶ広場、中=スズメノヒエ、右=園路
(↑上の写真)左=木道の園路、中=ミズヒキ、右=コムラサキ
(↑上の写真)左=ハナイカダ、中=ゴンズイ、右=ニガカシュウ
(↑上の写真)左=お花畑、中=そのお花畑で咲いているクレオメ、右=百日草(ジニア)