野楽力研究所

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都立滝山公園・・・令和4年4月9日

 今日は春本番の一日となりました。すっかり山野草が咲いているものと思い、訪ねました。滝山城跡入口→中の丸→本丸→古峰(こぶ)の道(=東へ向かう尾根道)→途中で引き返して→山の神曲輪跡往復→入口。この道順を標準経路(ゆっくり歩いて1時間半)としています。八王子市は、区内よりは春の訪れが遅いようでした。これからは急ぎ足で花を咲かせてくれるでしょう。今日の様子です。

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(↑上の写真)左=中の丸の旧国民宿舎滝山荘、中=古峰(こぶ)の道、右=ヤマザクラ

 左の写真、中の丸の正面の建物については、説明の掲示がありあせん。Webで調べてみると昭和30年代、国民宿舎が盛んに利用されていたころの国民宿舎の名残の建物のようでした。右の写真、ヤマザクラが満開で、遠く霞がかかった様に見え、春うららの感じですね。

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(↑上の写真)どれもヤマツツジ

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(↑上の写真)どれもヤブレガサ

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(↑上の写真)どれもキジムシロ、左=花つきの様子、中=奇数羽状複葉の本葉とその先に花茎(花のついた茎)が伸びている、右=周囲に花、内周に葉で作られた丸い座布団(他の草が入りこんでいますので、それを除いて見てください。 

 キジムシロ(雉蓆)はバラ科キジムシロ属。日本全土の山野に生える多年草ということです。この時季、黄色の花が多く、区別がなかなか難しいです。キジムシロは、根から左右に広がっている葉が奇数羽状複葉(先端が一枚でその他の小葉5~6枚は葉軸の左右についている)であることで区別がつきます。最初に出る葉は、羽状複葉にならず、先端に三枚の小葉がついているだけなので、この葉のみで区別するのは至難です。この奇数羽状複葉の葉が円の内周を形作り、その外側に花茎を伸ばし花をたくさん付けます。まるで外側を黄色い花で飾った丸い座布団のようです。そこに雉が舞い降りたら絵になりますね。その様子に擬えてキジムシロ(雉蓆)と名づけられました。

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(↑上の写真)どれもタチツボスミレ

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(↑上の写真)どれもウマノアシガタ

 ウマノアシガタ(馬の足形・馬脚形・毛莨)はキンポウゲ科キンポウゲ属。図鑑やWebによると、北海道西南部から沖縄、朝鮮半島、台湾、中国などの温帯から亜熱帯に分布し、日当りのよい山野に生える多年草ということです。キンポウゲ科というので、キンポウゲ(金鳳花)をいくら探しても図鑑に載っていません。ただし、変種の八重咲のものを別名キンポウゲというそうです。ウマノアシガタでは、どの図鑑にも載っています。APG牧野植物図鑑スタンダード版には「葉は根生葉が長い柄のある掌状に3-5裂した単葉で、茎の中程には柄の短い掌状の葉がつき、茎の上部には線状の小さな葉がつく。和名の馬脚形は根生葉に基づく名」とあります。しかし、Web上では、どこが似ているのか、という疑問が呈されています。実はウマノアシガタではなくトリノ(鳥の)アシガタだったのを文字を写し間違えで「鳥→馬」になってしまったのではないか、という説もあります。「茎の上部には線状の小さな葉がつく」とありますが、この3枚の線状の小さな葉をトリノアシガタとすればかなり説得力あると思われます。また、花びらの一枚の恰好が土の上にできたウマノアシガタだ、という説もあるようです。どうでしょうか。

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(↑上の写真)左と中=ジュウニヒトエ、右=チゴユリ(まだ写真の一輪のみ)

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(↑上の写真)左=モミジイチゴ、中と右=ニガイチゴ