梅雨のような雨の間に薄日が差す頃合いを見計らって街中の自然を観察に歩きました。畑の周囲は自然があるように感じますが、綺麗に除草されています。作物以外の野の花は、却って、一般家庭の周囲に残されていました。アジサイは、例年より早く満開を過ぎていました。今日の様子です。
(↑上の写真)各種アジサイの様子
(↑上の写真)各種ガクアジサイの様子
(↑上の写真)左=コヒルガオ、中=ヒャクニチソウ、右=ホタルブクロ
(↑上の写真)左=マツバギク、中=ハルシャギク、右=ゼニアオイ
ゼニアオイ(銭葵)はアオイ科ゼニアオイ属。日本には江戸時代に鑑賞目的で渡来したものが逸出した越年生草本。原産地はヨーロッパ南部で、花はハーブティーになるそうです。和名の由来が載っている図鑑には「花の大きさが五銖銭と同じなので、銭葵と呼ばれるようになったという」と書かれています。しかし、江戸時代に渡来した花で、五銖銭は7世紀には中国で使われなくなっている貨幣で、江戸時代の人たちには馴染みがなかったはずです。しかも銭葵は、中国では漢名「錦葵」というそうで、銭葵の由来は俄かに怪しくなります。この花に関しては中国に倣い、錦葵がいいのではないでしょうか。錦葵なら上品さと香しさが表現されるのではないでしょうか。
(↑上の写真)左=ヒメツルソバ、中=ペラペラヨメナ、右=ハキダメギク
(↑上の写真)左=イヌガラシ、中=ノボロギク、右=ヤブガラシ
ノボロギク(野襤褸菊)はキク科ノボロギク属。『APG牧野植物図鑑』によるとヨーロッパ原産で明治初期に渡来した帰化植物、各地の道端、空き地に生える1・2年草(越年草)ということです。和名の野襤褸菊は、上記図鑑では「ボロギク(サワギク)に似て野に生えるためという」と引用した表現になっています。サワギクとは花の姿が全く似ていないのに葉の形がちょっと似ているからといって、どうしてノボロギクとしたか疑問に感じます。他の説では、タンポ果(野楽力研究所の用語:タンポポのような実(痩果)の形)を遠くから見ると襤褸のようだから、というのがあります。タンポ果をそのように見るなら、タンポポの仲間はすべてボロギクということになります。野楽力研究所の和名の由来の提案です。ボロギクというのはダンドボロギク、ベニバナボロギクもすべてそうですが、花の開花を期待して待っていると遂に開花せずタンポ果になってしまうので、「折角大切に育てていたのに」と、がっかりします。この「なァーんだ咲かないのか」という感情をボロで表現したものと思います。ノボロギクも期待して開花を待っているといつの間にかタンポ果になってがっかりします。それで当にノ・ボロギクです。
(↑上の写真)左=タチチチコグサ、中=チチコグサモドキ、右=スズメノカタビラ
(↑上の写真)左=シモツケ、中=シロバナシモツケ、右=キンシバイ
(↑上の写真)左=アメリカデイゴ、中=常緑ヤマボウシ、右=シャラノキ(ナツツバキ)
(↑上の写真)左=ウメ(完熟)、中=ダイコン、右=イヌタデ
(↑上の写真)左=ヒマワリ、中=キュウリ、右=畑のある街中の風景