府中市郷土の森の梅園は、3月7日まで梅まつりで、この期間は休園しないということです。60種1100本の梅の木が植えられているそうです。まだ蕾の木もあり、八分咲きといった感じです。今日の様子です。(品種名は木に下げられていた表示によります。)
(↑上の写真)左=白梅、中=一重緑咢、右=玉牡丹
ウメ(梅)はバラ科アンズ属。弥生時代の遺跡からは梅の種子が発見されていますが、縄文時代の遺跡からは発見されていないので、弥生時代に渡来したものと考えられています。梅の品種は大きく四系統①野梅性②紅梅性③豊後性④杏性に分けられるそうですが、素人には難しい所です。諸田玲子著「今ひとたびの、和泉式部」には「幼い日の多田庄で会うた時から数えれば、四十年かけて実った恋にございます。私(和泉式部)にはこれが最後の恋・・・。二人(和泉式部と壺井大将)はもう一度、いたわりをこめて抱き合った。長元2年(1029年)闇の中に梅花の香りがたちこめている。」と(一部翻案)。恋多き五十をこえた女、和泉式部の気持ちが、ここの梅園で多少なりとも感じられるでしょうか。百人一首に「あらざらむこの世の外の思い出に 今一度の逢ふこともがな」と、載っています。
(↑上の写真)左=臥竜梅、中=月影、右=小向
(↑上の写真)左=白加賀、中=八重野梅、右=道知辺(みちしるべ)
(↑上の写真)左と中=満月枝垂、右=野梅
(↑上の写真)左=紅梅、中=紅千鳥、右=唐梅
(↑上の写真)どの写真も梅林の様子
(↑上の写真)マンサク(満作)3種
マンサク(満作)はマンサク科マンサク属。「APG牧野植物図鑑」によると「日本各地の山地に生え、花は早春、葉より先に開き、前年の枝の節に単生、あるいは集まってつく。萼片、花弁、雄しべ、仮雄しべとも4本ずつ。和名満作は豊作と同じく、枝いっぱいに花を咲かせることによる。枝は折れにくく撓むので、ものを縛るのに用いる。」とあります。別に、春一番に黄色い花を咲かせるので「まず咲く」から名づけられた、という説もあります。早春の黄花三友(ロウバイ、マンサク、サンシュユ)の一つに挙げられています。
(↑上の写真)左=ハナニラ、中=フクジュソウ、右=オオイヌノフグリ
(↑上の写真)左=チラノサウルスと手前左は珪化木園、中と右=珪化木