好天に恵まれ、梅林を訪れました。甘酒をいただきながら、梅林を見渡し、身体が暖かくなったところでゆっくり梅林を観賞しました。梅林の南端の四阿からは遥か向こうに多摩丘陵の山並みが、西奥には雪を戴いた富士山が遠望されました。その間の低地には多摩川が流れていることが想像されます。今日の九分咲きの梅林の様子です。
(↑上の写真)紅梅
(葉室麟著「雨と詩人と落花と」)「松子はおなかの上の(広瀬)旭荘の手に自分の手をそっと重ねた。松子の手の温かみが旭荘に伝わる。これは、命が持つ温かさなのだ、と思いながら、旭荘は詩を賦(ふ)した。『梅の枝は幾所か籬(まがき)を出でて斜めなり 水に臨んで扉を掩(とざ)す三四の家 昨日は寒風 今日は雨 已(すで)に開く花は未だ開かざる花を羨む』すでに開いた梅の花は、未だ開かず寒さを知らぬ梅の花を羨ましく思っているのではないか。」と旭荘は命の持つ温もりを梅一輪に感じたんですね。(広瀬旭荘=ひろせぎょくそう=漢詩人)
(↑上の写真)白梅
(↑上の写真)左=谷保天満宮拝殿、中と右=梅林
(↑上の写真)左=ヤブソテツ、中=ベニシダ、右=トラノオシダ