野川の両側の緑が保護され、出入り自由な公園に整備されています。その一部に「自然観察園」がつくられ、9:30~16:00まで開放されています。自然観察に最適です。ですが、今年は、新型コロナウイルスの関係で閉園されている間に初夏の花の時期は終わってしまいました。早春に咲いた花々が、実をつけ始めていますので、これから秋にかけて実も色づいていくと思います。今日の様子です。
(↑上の写真)左=ヤマホタルブクロ(満開)、中=ウツボグサ(終わり)、右=オカトラノオ(これから)
(↑上の写真)左=ムラサキカタバミ、中=ドクダミ、右=ヤブヘビイチゴ
ムラサキカタバミ(紫片喰)はカタバミ科カタバミ属。(ウィキペディアによると)南アメリカ原産、江戸時代末期に観賞用として導入され、日本に広く帰化しているが、環境省により要注意外来生物に指定されている(引用者註:指定されている要注意外来生物リストは、生態系被害防止外来種リストの作成に伴い平成27年3月に廃止され、「2.被害に係る知見が不足しており、引き続き情報の集積に努める外来生物」に入っています)。本種にはサビ病が多発し、夏場は休眠する。日本では本種は種子を付けない。繁殖は牽引根と鱗茎の間に無数に生じる木子(きご=微細な小球根)で行われる、とあります。きれいな日本的な花なので、現在、街中でよく見かける花の中心部が赤い帰化植物のイモカタバミよりも可愛らしいので、庭に植えたくなります。植えてみると種子ができないのに結構増えているのは木子によるということに気づきます。ところで、街中のものは、さび病にとりつかれ、株全体の葉が黄色くただれたようになった見苦しいものが多いです。庭で見つけたら、伝染するので消毒より、残念ですが、来年を期待して、地上部全体を駆除するのが一番です。カタバミのさび病はトウモロコシの中間宿主になっているとのことで、近郊農家の方は心配です。
(↑上の写真)左=キツネノボタン、中=コモチマンネングサ、右=ハンゲショウ
(↑上の写真)左=ムラサキシキブ、中=リョウブ、右=クリ
(↑上の写真:実)左=オニシバリ、中=ロウバイ、右=オニグルミ
オニシバリ(鬼縛り)はジンチョウゲ科ジンチョウゲ属の小低木。有毒植物で雌雄異株。夏に落葉するため別名ナツボウズ(夏坊主)ともいわれます。秋に新葉を出し、この時期まで写真のように青葉をつけています。鬼縛りの名は、鬼もこの樹皮で縛られると解けないほど繊維が強靭なので、名付けられたということです。実は液果で、熟して赤くなります。樹皮は和紙の原料になるというのも納得ですが、高級和紙でしょう。樹形が整わないので庭木には不適。解説によると、そのひねくれた生態から、花言葉は「変わり者」とされているようですが、野楽花言葉では「おら、おらで、ひどりいぐも」です。
(↑上の写真:実)左=クロモジ、中=エゴノキ、右=ハンノキ
(↑上の写真:風景)左=入り口、中=ほたる池、右=木道のある風景