下界は梅雨空が続いていましたが、五合目から上は、好天気に恵まれ、赤茶けた山頂を仰ぎながら、御中道を歩きました。森林限界の足元には、季節の花が咲いていました。
(上の写真)左=コケモモ、中=シロバナノヘビイチゴ、右=ベニバナイチヤクソウ
コケモモ(苔桃)はツツジ科。スズランのような可愛らしい鐘状で花弁の先が4つに切れた白い花を下向きに咲かせています。今が花盛りです。草のように見えますが、これでも常緑の小低木です。−40℃にも耐え、火山の酸性土壌を好むそうです。夏のあつい所では育てるのは難しいようです。秋に山に登るとコケモモの赤い実が目立ちますね。
(上の写真)左=フジハタザオ、中=マイヅルソウ、右=富士山頂を仰ぐ
フジハタザオ(富士旗竿)はアブラナ科。富士山五合目にしか生えていないハタザオの変種で、寒さや換装の厳しい環境にも耐える、常緑で冬を越す多年草ということです。山梨県のレッドデータブックでは、山梨県の準絶滅危惧種とのこと。
(上の写真)左=オンタデ、中=ナナカマド、右=ダケカンバ
オンタデ(御蓼)はタデ科。火山の岩礫地や荒れ地にまず生えてくるのでパイオニア植物で雌雄異株。木のように見えますが、大型の多年生草本。富士山の森林限界辺りに生えていますが、木曾の御嶽山で見つかったタデということで、御蓼と呼ばれるとのことです。