桜が5分咲きの津久井湖近くの「城山カタクリの里」を訪ねました。カタクリは満開を過ぎています。ここには、白い(アルビノ)カタクリの花がありますが、今年は数を増やしているようです。スハマソウは各種満開、オオイワウチワ、ショウジョウバカマも満開。ちょっと珍しいタツタソウ、コシノコバイモも咲いていました。毎年季節限定の開園で3月第2土曜日〜4月第3日曜日まで。これからキバナカタクリやほうき桃の花が楽しめます。お奨めです。
(下の写真)左=カタクリのお花畑。中=カタクリの花。右=白いカタクリの花
(下の写真)左=コシノコバイモ(越の小貝母:ユリ科)は、日本のあちこちに自生しているそうですが、地域性が強いようで、その地方の名を冠した名称になっているようです。これも北陸地方に自生しているので越後の越をとって越の小貝母というわけです。小貝母ですから、貝母があるはずで、それが中と右の写真です。中=バイモ。右=バイモの花の内側。バイモ(貝母:ユリ科)は、中国原産で貝母は中国名で日本名はアミガサユリです。花の内側を見ると網の目ような模様が見られます。それで網の目模様の笠(西洋の傘でなく菅笠のような笠)が連想されます。それで網笠百合と呼ばれるのでしょう。牧野植物図鑑ではアミガサユリが正式名称でバイモが別名となっています。
(下の写真)左=タツタソウ。中=キクザキイチゲ。右=ミミガタテンナンショウ。タツタソウ(竜田草)はメギ科。北朝鮮やアムール地方原産。ブルーの花弁が美しく、葉は蓮の葉に似ています。宿根草なので毎年花が楽しめます。日本へは日露戦争の時に活躍した戦艦「竜田」の乗組員が持ち帰ったものという話があります。竜田揚げも「竜田」艦内で供せられた揚げ物に由来するそうです。
(下の写真)スハマソウ各種。スハマ(州浜=浜辺の州が水中に出入りしたところを州浜形というそうです)は縁起が良く、古くから家紋に用いられたということです。州浜紋を家紋にしているのは、常陸の小田家で、ほかに陶山(すやま)、寺町、伊庭(いば)、茨城、吉田の5氏が用いたということです。(「家紋入門」木屋進著による)