浜離宮は徳川将軍家の鷹狩場だったところを甲府藩主の松平綱重が甲府浜屋敷として造営したのが始まりといわれます。浜離宮では菜の花が満開でした。アマナが蕾を膨らませていました。開花は間もなくです。ここはきれいに草が刈られていて、草の種類は寂しかったです。
(下の写真)左=潮入の池風景。中・右=菜の花。ここの菜の花は、チリメンハナナで葉が縮緬のように縮れています。アブラナやカラシナなどアブラナ科の花は、菜の花といわれます。菜っ葉の花ですから。たくさん花をつけることから言うとチリメンハナナ(縮緬花菜)が一番と思います。
(下の写真)左=アマナ。中=タチツボスミレ。右=ムラサキサギゴケ。アマナは甘菜で葉ではなく、球根の鱗茎が白く、苦くはないので食糧にしたということです。因みに、葉は苦くて食べられたものではありません。花は日が当たるとはっきり開花するようですが、木の根元などもともとあまり日の射さない所にはえているものですから、はっきり開花したものを見るのは稀ですね。
(下の写真)左=タブノキ。中=アオノリュウゼツラン。右=300年の松。アオノリュウゼツラン(青竜舌蘭)は本来これがリュウゼツランと呼ばれるものだそうです。ところが先に斑入りの(葉の両側が黄色くなっているもの)ものがリュウゼツランとして輸入され、流行ったので、本来のリュウゼツランは遠慮してアオノを入れて呼ぶようになったということです。竜の舌と言われるように葉の縁には鋭い棘が生えています。300年の松は、約300年前、6代将軍家宣公がこの庭園を大改築した時に植えられたものといわれる大きな黒松です。大手門入口から入ってすぐ左手にあります。
(下の写真)左=ユキヤナギ(バラ科)。中=サンシュユ。右=カントウタンポポ。カントウタンポポ(関東蒲公英)はキク科、セイヨウタンポポと違い、花弁の下の総苞が反らずに花弁を包み込んでいます。関西にはシロバナタンポポが似たものとしてあります。カントウタンポポにくらべてちょっとひ弱な感じです。カントウタンポポもセイヨウタンポポに比べるとひ弱な感じがします。浜離宮のような都会の公園にカントウタンポポが生き延びているのはうれしいことです。