いい天気に誘われて江ノ電長谷駅➝長谷観音寺➝極楽寺➝稲村ヶ崎➝海岸沿いを➝江ノ島駅まで歩きました。歩行3時間少々、歩数1万5千歩。鎌倉では台風のよる潮風の塩害で、もみじがすべて茶色に枯れて、例年のような紅葉、黄葉は全く見られず、残念でした。それでも温かい海岸沿いでしたから、ツワブキが見事に咲いていました。トベラやシャリンバイなどの実もたくさん実っていました。
ツワブキはキク科。葉の形はフキに似ているが、肉厚で表面に艶があるので、この名がある。古くから、綿毛を被った若い葉柄を佃煮にしているそうですが、これが本当のキャラブキということです。また、葉はあぶって腫物などに貼る(山渓・日本の野草)とのことです。イソギク(磯菊)は、キク科。海岸の崖などに生える多年草。葉裏には銀白色の毛が密集しているので葉裏は白く見えます。シュウメイギク(秋明菊)はキクとついていますがキク科ではなくキンポウゲ科。中国と台湾に分布する多年草。日本で自生が見られるのは古い時代に中国から渡来したものが帰化したと考えられているそうです。花弁のように見える部分は実は咢片で、本来の花弁は退化してないそうです。中央には多数の雄しべと雌しべが密集しています。花色は白やピンク色があり、一重咲きのものや八重咲きのものもあるそうです。
潮風の塩害による茶色のモミジ フタバハギ
フタバハギ(二葉萩)はマメ科。小葉が2小葉なので名づけられたといいます。ナンテンハギ(南天萩)、タニワタシ(谷渡)ともいいます。ナンテンハギは小葉がナンテンの葉のようだから、またタニワタシは谷川べりに横たわるからと牧野図鑑にあります。また別説に弘法大師が谷を渡る時にこの草が助けてくれたからだそうです。私見ですが、猿が手をつないで弘法大師が谷を渡るのを手助けしたその猿の手つなぎのように見えるので名づけられたというのが妥当のように思いますが、どうでしょうか。ミヤギノハギ(宮城野萩)はマメ科。花房が長く垂れ、最も美しい萩といわれます。宮城野は仙台市の東部にあったので、ハギの名所として『古今和歌集』から『奥の細道』まで取り上げられているそうです。ヤマハギ(山萩)もマメ科。普通に萩と言った場合は、ヤマハギを指すそうです。秋の七草のハギはこのヤマハギ。ハギは生え芽(き)という意味で、古い株から芽を出すのでこの名がついたといいます。萩の名所では萩の花が終わると枝を根際から刈り取っているようで、それはこの性質によるのでしょう。万葉集に詠われた花では萩が一番多く、142首という。万葉集では萩ではなく芽子(はぎ)と書かれているとのこと。ハギがマメ科なのは、実を見ると理解できますね。
トラベ シャリンバイ
ハマヒサカキ イヌビワ
トベラ(扉)は、トベラ科。「扉」と書いて、この花の場合「とべら」と読むそうです。2月の節分に、この木の枝を扉にはさんで邪鬼を払う風習があったため、「とびらの木」と呼ばれていたのが次第に変化し、略されて「とべら」になったといいます。シャリンバイ(車輪梅)は、バラ科。葉は互生ですが茎の先端では集まってつき、一見して輪生のように見えるので車輪梅といわれるようになったそうです。大気汚染や潮害に強いので、高速道路や海岸に近い公園などにもよく植栽されるようです。
オニヤブソテツ オニヤブソテツの胞子嚢
ホシダ ホウライシダ
イヌワラビ コバノヒノキシダ
ヤマイタチシダ 龍口寺五重塔